1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 06:19:03.60 :cBfyk/sL0
2/13
都内スタジオ
P「お疲れさま、伊織! 今日も絶好調だったな!」
伊織「ふんっ、当然じゃない!」
P「よし、それじゃあ事務所に戻るか!」
2/13
都内スタジオ
P「お疲れさま、伊織! 今日も絶好調だったな!」
伊織「ふんっ、当然じゃない!」
P「よし、それじゃあ事務所に戻るか!」
2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 06:20:56.86 :cBfyk/sL0
───
車内
P「街もすっかりバレンタインムードだなぁ……」
伊織「チョコレート業界に乗せられちゃって、バカみたい」
P「ははっ、うちの業界はイベントとかで大助かりだけどな」
───
車内
P「街もすっかりバレンタインムードだなぁ……」
伊織「チョコレート業界に乗せられちゃって、バカみたい」
P「ははっ、うちの業界はイベントとかで大助かりだけどな」
3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 06:22:03.71 :cBfyk/sL0
伊織「……ねぇ?」
P「ん? どうした?」
伊織「やっぱりアンタも……その……チョコレートが欲しかったりするの?」
P「う~ん、そりゃ貰えたら嬉しいんだろうけど……」
伊織「?」
P「今まで母親からしか貰ったことないんだよなぁ……特に上京してからなんて一度も……」
伊織「……ふ~ん」
伊織「……ねぇ?」
P「ん? どうした?」
伊織「やっぱりアンタも……その……チョコレートが欲しかったりするの?」
P「う~ん、そりゃ貰えたら嬉しいんだろうけど……」
伊織「?」
P「今まで母親からしか貰ったことないんだよなぁ……特に上京してからなんて一度も……」
伊織「……ふ~ん」
4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 06:28:39.48 :cBfyk/sL0
P「あっ! もしかして伊織がくれるのか?」
伊織「ば、バカ! なんで私がアンタなんかにチョコをあげなきゃいけないのよ! それに明日はオフなんだから、アンタとは会わないじゃない! 」
P「す、すいません」
伊織「ったく……」
P「あっ! もしかして伊織がくれるのか?」
伊織「ば、バカ! なんで私がアンタなんかにチョコをあげなきゃいけないのよ! それに明日はオフなんだから、アンタとは会わないじゃない! 」
P「す、すいません」
伊織「ったく……」
5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 06:32:12.12 :cBfyk/sL0
伊織「……まぁ、気が向いたら今度、アンタが見たこともないような高級チョコレートあげるわよ」
P「おお! 楽しみだなぁ!」
伊織「気が向いたらって言ったでしょ!」
伊織「あっ、ちょっとそこの本屋の前で降ろしてくれる?」
P「ん? なんか欲しいものでもあるのか?」
伊織「そ、その……参考書を買うだけよ」
伊織「……まぁ、気が向いたら今度、アンタが見たこともないような高級チョコレートあげるわよ」
P「おお! 楽しみだなぁ!」
伊織「気が向いたらって言ったでしょ!」
伊織「あっ、ちょっとそこの本屋の前で降ろしてくれる?」
P「ん? なんか欲しいものでもあるのか?」
伊織「そ、その……参考書を買うだけよ」
6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 06:35:39.36 :cBfyk/sL0
───
P「本当に待ってなくていいのか?」
伊織「新堂を迎えにこさせるから平気よ」
P「そうか。じゃあ、一応バレないように気をつけてな」
伊織「わかったわ」
P「それじゃあ、また明後日」
伊織「ええ。気をつけてね」
P「ははっ、ありがとう」
伊織「行ったわね……」
伊織「えっと……料理コーナーはどこかしら?」
───
─
───
P「本当に待ってなくていいのか?」
伊織「新堂を迎えにこさせるから平気よ」
P「そうか。じゃあ、一応バレないように気をつけてな」
伊織「わかったわ」
P「それじゃあ、また明後日」
伊織「ええ。気をつけてね」
P「ははっ、ありがとう」
伊織「行ったわね……」
伊織「えっと……料理コーナーはどこかしら?」
───
─
7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 06:39:48.20 :cBfyk/sL0
水瀬邸 厨房
伊織「えーと……まずはチョコを刻んで湯煎に……」
伊織「きゃあ! み、水が中に!」
伊織「ど、どうすれば!」
パティシエ「お嬢様! 大丈夫ですか!?」
伊織「だ、大丈夫よ! 私ひとりでやるから下がってなさい!」
パティシエ「しかし……」
伊織「うるさいわね! いいからここから出てって!」
パティシエ「は、はい!」
水瀬邸 厨房
伊織「えーと……まずはチョコを刻んで湯煎に……」
伊織「きゃあ! み、水が中に!」
伊織「ど、どうすれば!」
パティシエ「お嬢様! 大丈夫ですか!?」
伊織「だ、大丈夫よ! 私ひとりでやるから下がってなさい!」
パティシエ「しかし……」
伊織「うるさいわね! いいからここから出てって!」
パティシエ「は、はい!」
8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 06:52:27.23 :cBfyk/sL0
伊織「…………」
伊織「よし、もう一度チャレンジよ!」
伊織「今度は丁寧に湯煎を……」
伊織「温度を計りながらゴムベラで……」
伊織「あぁ! 今度は温度が上がり過ぎたわ!」
パティシエ「お嬢様!」
伊織「だから大丈夫よ!」
伊織「次は温度を下げて……」
パティシエ「お嬢様!!」
伊織「しつこいわね!!!!」
伊織「…………」
伊織「よし、もう一度チャレンジよ!」
伊織「今度は丁寧に湯煎を……」
伊織「温度を計りながらゴムベラで……」
伊織「あぁ! 今度は温度が上がり過ぎたわ!」
パティシエ「お嬢様!」
伊織「だから大丈夫よ!」
伊織「次は温度を下げて……」
パティシエ「お嬢様!!」
伊織「しつこいわね!!!!」
9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 06:55:39.23 :cBfyk/sL0
───
伊織「はぁ……はぁ……で、出来たわ!」
伊織「見た目は……い、一応ハートに見えるわよね……」
伊織「あとはラッピングをして……リボンをかけて……」
伊織「……♪」
─────
───
─
───
伊織「はぁ……はぁ……で、出来たわ!」
伊織「見た目は……い、一応ハートに見えるわよね……」
伊織「あとはラッピングをして……リボンをかけて……」
伊織「……♪」
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─
10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 06:55:53.57 :9TReldfG0
伊織Pとして期待
伊織Pとして期待
11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:02:31.17 :cBfyk/sL0
2/14
765プロ
P「よし、これで一段落かな」
小鳥「お疲れさまです、プロデューサーさん。 コーヒー淹れたので良かったらどうぞ」
P「ありがとうございます、音無さん」
小鳥「いえいえ。 あと良かったらこれもどうぞ」
P「え? これって」
小鳥「本命ですよ、本命!」
小鳥「……ってのは冗談で、義理チョコなんですが、これが結構な有名店のやつで」
ガチャ!! バタンッ!!
P「ん? 今のって」
小鳥(あっ、不味ったかも……)
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765プロ
P「よし、これで一段落かな」
小鳥「お疲れさまです、プロデューサーさん。 コーヒー淹れたので良かったらどうぞ」
P「ありがとうございます、音無さん」
小鳥「いえいえ。 あと良かったらこれもどうぞ」
P「え? これって」
小鳥「本命ですよ、本命!」
小鳥「……ってのは冗談で、義理チョコなんですが、これが結構な有名店のやつで」
ガチャ!! バタンッ!!
P「ん? 今のって」
小鳥(あっ、不味ったかも……)
12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:04:53.19 :cBfyk/sL0
─
──
伊織「シャラララ 素敵にキッス♪」
伊織「ふふっ、アイツどんな顔をするのかしら?」
伊織「お母様からしか貰ったことないって言ってたけど……」
伊織「もしかしたら、びっくりして倒れちゃったりして」
伊織「なーんてね!」
─
──
伊織「シャラララ 素敵にキッス♪」
伊織「ふふっ、アイツどんな顔をするのかしら?」
伊織「お母様からしか貰ったことないって言ってたけど……」
伊織「もしかしたら、びっくりして倒れちゃったりして」
伊織「なーんてね!」
13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:07:22.90 :cBfyk/sL0
……ガチャ
伊織(なぜかこっそり入っちゃったけど……アイツはどこに……いた!)
伊織(小鳥? 何してるのかしら? よく聞き取れないわね)
伊織(あれ? 小鳥が持ってるのって……もしかして……)
『本命ですよ、本命 !』
伊織「……え?」
───
─
……ガチャ
伊織(なぜかこっそり入っちゃったけど……アイツはどこに……いた!)
伊織(小鳥? 何してるのかしら? よく聞き取れないわね)
伊織(あれ? 小鳥が持ってるのって……もしかして……)
『本命ですよ、本命 !』
伊織「……え?」
───
─
14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:10:16.30 :cBfyk/sL0
───
公園
伊織「はぁ……はぁ……」
伊織「はぁ……」
伊織「ちょっと待って……なんで私が走ってんのよ……」
伊織「別にアイツが本命チョコを貰ってるからって、私には関係ないじゃないの……」
伊織「そもそも、バレンタインなんてバカらしいって言ったのは私じゃない……」
伊織「そうよ……バカみたい……」
伊織「なにひとりで浮かれてたのかしら……」
伊織「…………」
───
公園
伊織「はぁ……はぁ……」
伊織「はぁ……」
伊織「ちょっと待って……なんで私が走ってんのよ……」
伊織「別にアイツが本命チョコを貰ってるからって、私には関係ないじゃないの……」
伊織「そもそも、バレンタインなんてバカらしいって言ったのは私じゃない……」
伊織「そうよ……バカみたい……」
伊織「なにひとりで浮かれてたのかしら……」
伊織「…………」
15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:14:01.26 :cBfyk/sL0
伊織「帰りましょう……」
「──おり」
伊織「…………」
「伊織っ!!」
伊織「え?」
伊織「帰りましょう……」
「──おり」
伊織「…………」
「伊織っ!!」
伊織「え?」
16:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:18:30.29 :cBfyk/sL0
P「はぁ……はぁ……探したよ」
伊織「アンタ……なんでここに……」
P「そりゃあ……伊織が事務所を飛び出していくのが見えたからな」
伊織「ふ、ふんっ、アンタには関係ないことよ!」
P「そ、そうか……ははっ……」
P「はぁ……はぁ……探したよ」
伊織「アンタ……なんでここに……」
P「そりゃあ……伊織が事務所を飛び出していくのが見えたからな」
伊織「ふ、ふんっ、アンタには関係ないことよ!」
P「そ、そうか……ははっ……」
17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:21:03.33 :cBfyk/sL0
伊織「…………」
P「少し暖かくなったとはいえ、まだまだ寒いな。このままじゃ風邪引くし事務所に行こうか」
伊織「……そうね」
伊織「…………」
P「少し暖かくなったとはいえ、まだまだ寒いな。このままじゃ風邪引くし事務所に行こうか」
伊織「……そうね」
18:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:25:30.48 :cBfyk/sL0
P「伊織」
伊織「なによ」
P「その手に持ってるのってさ」
伊織「チョコ」
P「もしかして俺に?」
伊織「そうよ。文句ある?」
P「あるわけないだろ。嬉しいよ」
伊織「ふんっ」
P「伊織」
伊織「なによ」
P「その手に持ってるのってさ」
伊織「チョコ」
P「もしかして俺に?」
伊織「そうよ。文句ある?」
P「あるわけないだろ。嬉しいよ」
伊織「ふんっ」
19:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:28:32.44 :cBfyk/sL0
P「食べてもいいか?」
伊織「勝手にすれば? って言いたいところだけど、小鳥に本命チョコを貰ってたじゃない。そっちから食べなさいよ」
P「え? あれは義理って言ってたぞ?」
伊織「へ?」
P「なんか有名店のって言ってた気がするけど」
P「食べてもいいか?」
伊織「勝手にすれば? って言いたいところだけど、小鳥に本命チョコを貰ってたじゃない。そっちから食べなさいよ」
P「え? あれは義理って言ってたぞ?」
伊織「へ?」
P「なんか有名店のって言ってた気がするけど」
20:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:30:31.54 :cBfyk/sL0
伊織「ちょっと、今なんて」
P「だから義理だって」
伊織「本当に?」
P「本当だよ」
伊織(わ、私としたことが早とちりを……)
伊織「ちょっと、今なんて」
P「だから義理だって」
伊織「本当に?」
P「本当だよ」
伊織(わ、私としたことが早とちりを……)
21:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:35:00.33 :cBfyk/sL0
P「おお! 手作りか!」
伊織「そ、そうだけど。やっぱり高級店のチョコの方がよかったかしら?」
P「そんなわけないだろ! ってハート型じゃないか! まさかこれって本め……」
伊織「ば、バカな事を言ってんじゃないわよ! こ、これも義理よ! 義理チョコ!」
P「おお! 手作りか!」
伊織「そ、そうだけど。やっぱり高級店のチョコの方がよかったかしら?」
P「そんなわけないだろ! ってハート型じゃないか! まさかこれって本め……」
伊織「ば、バカな事を言ってんじゃないわよ! こ、これも義理よ! 義理チョコ!」
22:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:38:14.58 :cBfyk/sL0
P「それでは、いただきます!」
伊織「ど、どうかしら?」
P「うん! めちゃくちゃ美味い!」
伊織「本当?」
P「嘘をつく意味がないだろ? 本当に美味しいよ」
伊織「ま、まあ伊織ちゃんの腕にかかれば当然よね!」
P「それでは、いただきます!」
伊織「ど、どうかしら?」
P「うん! めちゃくちゃ美味い!」
伊織「本当?」
P「嘘をつく意味がないだろ? 本当に美味しいよ」
伊織「ま、まあ伊織ちゃんの腕にかかれば当然よね!」
23:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:42:28.02 :cBfyk/sL0
P「わざわざ俺の為に作ってくれたんだろ? 嬉しいよ」
伊織「べ、別にアンタの為に作ったわけじゃないわよ! アンタの驚く顔が見たかったというか、喜んだ顔が見たかったというか。……じゃなくて! くしゅんっ 」
P「っとそうだった! 早く戻らないと本当に風邪引いちゃうな! ほら、このジャケット羽織って」
伊織「あ、ありがと」
─────
───
─
P「わざわざ俺の為に作ってくれたんだろ? 嬉しいよ」
伊織「べ、別にアンタの為に作ったわけじゃないわよ! アンタの驚く顔が見たかったというか、喜んだ顔が見たかったというか。……じゃなくて! くしゅんっ 」
P「っとそうだった! 早く戻らないと本当に風邪引いちゃうな! ほら、このジャケット羽織って」
伊織「あ、ありがと」
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24:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:46:04.02 :cBfyk/sL0
2/15
765プロ
P「……へっくしゅん!」
伊織「結局アンタが風邪を引くなんてね。体調管理がなってないのよ」
P「な!? 元はと言えば伊織が!」
小鳥「ふふっ♪」
伊織「なに笑ってるのよ小鳥! 大体アンタの余計な一言のせいで!」
P「へっくしゅん!! へっくしゅん!!」
伊織「あーもう!! うるさいわよ!!」
伊織(でも案外バレンタインも悪くないかもしれないわね! にひひ♪)
終わり
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765プロ
P「……へっくしゅん!」
伊織「結局アンタが風邪を引くなんてね。体調管理がなってないのよ」
P「な!? 元はと言えば伊織が!」
小鳥「ふふっ♪」
伊織「なに笑ってるのよ小鳥! 大体アンタの余計な一言のせいで!」
P「へっくしゅん!! へっくしゅん!!」
伊織「あーもう!! うるさいわよ!!」
伊織(でも案外バレンタインも悪くないかもしれないわね! にひひ♪)
終わり
25:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/02/15(月) 07:47:44.83 :WEJgnv+Xo
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,: : : :\: :{ { ヒ::斧ヽ {し刈 ノ ,′: : : : : :∧: : l
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