池沼だから仕方ないね

れんげ「メウエってなんなん？ こまちゃんとなっつんはメウエなのん？」

蛍「まぁー、年上のセンパイだしねー」

れんげ「そういえば駄菓子屋も、姉ねぇに『です』、『です』って言ってたかも……」

夏海「ほたるんは、そういうトコしっかりしてるよなー」

小鞠「夏海もちょっとは見習ってよ。私、お姉さんなんだからね？ 年上を立てなさいよ」

夏海「よっしゃあ！！ まかせろォ！！」

　椅子にふんぞり返っている小鞠を、夏海は背後から掴み上げ、力任せに立ち上がらせた。

小鞠「にぎゃあ！？ なに！？ なに！？」

れんげ「なっつんがこまちゃんを立たせた！！」

小鞠「立てるってそういう意味じゃないから！！ 敬うとか、そういう意味だから！！」

れんげ「こまちゃん泣かないで」

小鞠「泣いてないし！！」

夏海「驚かせちゃってごめんねぇーこまちゃん。ヨシヨシ」

小鞠「ぐぬぬ……」

小鞠「アンタは年上への礼儀がなってない！」

夏海「年上って言われてもなぁ……」

夏海「ぶっちゃけ見た目的にはウチの方が年上じゃん？ 姉ちゃん、どう見ても見た目、幼稚園児だし……」

小鞠「なっ……！ よ、よ、よ、よ……！？」

小鞠「幼稚園児なわけないでしょ！！？ せめて小学生って言いなさいよぉーー！！ ウキーーー！！」

蛍（小学生でいいんだ……）

夏海「でもウチが姉ちゃんを敬うのって、第三者から見たら姉が妹を敬っているみたいで変だよね？」

夏海「見た目はウチの方が年上なんだから。むしろ姉ちゃんがウチを敬う方が自然なんじゃないかなぁ？」

小鞠「はあ！？ 見た目だって私の方が年上だし！」

夏海「いやいや……身長だってウチの方が上だし」

小鞠「身長じゃなくて！ 全体的な雰囲気とかを言ってるの！」

夏海「ああ、全体的に幼稚園児の雰囲気だな」

小鞠「幼稚園児言うな！ 大人の女性だし！」

漢字多いけど雰囲気出てる

夏海「じゃあ、『誰が大人っぽい選手権』しようぜ」

夏海「ウチら4人がそれぞれ、大人っぽいと思う順にウチらを順位付けする。
　　　で、順位が高い方から順に4点、3点、２点、１点が入る。それで合計点が高い順に年長者ってことにしよう」

小鞠「なにそれー！？ それで最下位になったら私が最年少になるってこと！？ れんげや蛍がセンパイになっちゃうの！？」

夏海「最上位になればいいだけじゃん。姉ちゃん、大人の女性なんでしょ？」

小鞠「と、当然でしょ！ 投票したって私がトップに決まってるじゃん！ ねぇ蛍！？」

蛍「は、はぁ……」ﾀｼﾞ

夏海「じゃあ投票しようぜ。ウチが上だったら、これからウチが姉な」

小鞠「私が上になったら、もう『こまちゃん』言うの禁止だからね！」

夏海「じゃあ、このわら半紙を1人1枚ずつ取って、名前と点数書いて集計しようか」

蛍「えーっと……私も参加するんですか？」

れんげ「投票するのーん！」

夏海「匿名で発表するから、気にせず本音で投票してね」

小鞠「身長は関係ないからね！ 雰囲気とか人となりとかでの大人っぽさなんだからね！」

小鞠（たぶん蛍なら私に４点入れるはず……。私も自分に4点入れるから、それで私が1位確定でしょ！）

こまちゃんのフラグ立て

上下運動？
で立て直せ

ほのぼのSSで安心した

夏海「さあ、お待ちかねの結果発表だ！ じゃじゃーん！！」


（投票者）：（被投票者）
　れんげ：蛍4点　夏海3点　れんげ2点　小鞠1点
　蛍　　：夏海4点　れんげ3点　小鞠2点　蛍1点
　夏海　：夏海4点　蛍3点　れんげ2点　小鞠1点
　小鞠　：小鞠4点　蛍3点　れんげ2点　夏海1点

　【合計点】
　1位：夏海（12点）
　2位：蛍（11点）
　3位：れんげ（9点）
　最下位：小鞠（8点）


小鞠「ぎゃあああああああああああああああああああああああああ！？ 最下位！？」

蛍「ちょ！？ 匿名じゃなかったんですか！？ 誰が投票したかバレてるじゃないですか！？」

夏海「あ、うっかり名前出しちゃった。めんごめんご。てへ☆」

蛍「てへ☆、じゃないですよぉーーー！！」

れんげ「3位……。まずまずの結果なのん」

夏海「あっはっは！ しかしれんちょんより下になるとは！ これで名実ともに幼稚園児だな、こまちゃん！」

小鞠「うぅぅ……」ｼｸｼｸ

小鞠に一票。

れんちょんが一番良く見てそう

小鞠「蛍は4点入れてくれると思ってたのに！ てか、なんでれんげより下なの！？」

蛍「いやぁ……。夏海センパイが本音でって言うから……つい」

小鞠「本音ではそう思ってたの！？ 私のこと幼稚園児みたいだと思ってたわけ！？」

蛍「よ、幼稚園児とまでは……さすがに……」

夏海「こら！」ﾊﾟｺﾝ

小鞠「いたっ！？」

夏海「大センパイを気安く呼び捨てるんじゃないぞ、クソガキ！ 蛍センパイと呼ばんかい！」

小鞠「誰がクソガキよぉおおおおおおおおおおおおおお！？」

れんげ「これからは、蛍センパイと呼ぶですのん」ｹｲﾚｲ

蛍「あ、いいよいいよ、れんちゃんはいつも通りで。こんな投票、ただの遊びだから」

夏海「やーい、幼稚園児ー！」

小鞠「幼稚園児言うなー」ｼｸｼｸ

蛍「もう夏海センパイ！ あまりこまちゃんいじめちゃダメですよ！」

小鞠「幼稚園児じゃないのにー。ちゃんと牛乳飲んでるのに、なんで大きくならないのぉ……」ｸﾞｽﾝ

蛍「大丈夫。こまちゃんは今のままで十分大人だから。だから今のままで大丈夫だよ」

小鞠「ほ、ほんとう……？」

蛍「何かあっても私が守ってあげるから安心してね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

小鞠「えへへ……うれしい」ﾊﾟｧ-

小鞠（あれ……立場が、逆転しているような……）





　～おわり～

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