ーー事務所・談話室

奈緒(ええ！？　こ、これっていわゆるアレだよな、あの、ほら、アレ！　アイドルが口にしたらいけないアレ！)

凛「……どうしたの、奈緒？」

奈緒「え！？　あ、いやー、な、なんでもない。ちょっとでっかい虫の死体が落ちてたから驚いただけだよ」

奈緒(とりあえずこれは凛たちには見せないほうがいいだろうな……アタシのカバンにでも閉まっておこう)

奈緒(ったく、Pさんか誰かは知らないけれど、こ、こ、こんなものをそのへんに置いとくなよな！)

加蓮「ふーん。虫、ね？」

奈緒「な、なんだよ」

加蓮「それにしては反応が違うような気がしただけだよ。奈緒ならもっとこう、『うぎゃー！？』みたいな感じにオーバーに反応してくれそうじゃん？」

奈緒「アタシじゃないなそれは！」

奈緒「と、とにかくなんでもないから気にすんな！」

凛「そうだね。奈緒がそういうならなんでもないよね、わかったよ。加蓮もわかったよね？」

加蓮「はいはーい、わかってますよ。わかってますって」

凛「うん。ーー行くよ加蓮！」

加蓮「りょーかい！」

奈緒「ちょっ、お前らーーこら、どこ触ってやがっ、やめ、おいこら眉毛は関係ないだろ！？」

凛「さて、被疑者のカバンからはこんなものが出てきました」

加蓮「んー？　魔界天使ミホリール……なにこれ？」

凛「わからないけど、なんだろう。アニメDVDなのかな」

加蓮「ふーん……なんとなく既視感あるキャラクターがインモラルな白い水着を着てる表紙に、R18マーク」

凛「いわゆるアレだね」

加蓮「うん。成人男性が主に使用する類いのアレだね」

凛「ねえ、加蓮。……もちろんわかってるよね」

加蓮「当たり前でしょ。……見るよ」

凛「成人向けのものってなかなか見られないからね、気になるよね」

加蓮「私たちも思春期のお年頃だからねー。こんな面白そうなオモチャ、みすみす放っておく手はないでしょ」

凛「アイドルである以前に思春期女子高生だからね、仕方ないね」

加蓮「あ、奈緒も参加ね。強制で」

奈緒「こうなりそうだから見せたくなかったんだよ！！」

ーーー神谷家

奈緒「……おい、なんでアタシの家なんだよ！？」

加蓮「いやー、うちだと両親がちょくちょく部屋覗きにくるから」

凛「さすがにハナコがいるところでは観たくない」

奈緒「加蓮のはまだともかく凛のは理由になってるか微妙だからな！？」

「……えっと、これ何の集まりなの？」

凛「やだな未央、説明したよね。エ○アニメ鑑賞会だよって」

未央「いや聞いてないけど！？　急に電話かかってきてかみやんの家に今すぐ来いって言われたから来たんだけど！？」

凛「え、だって未央、千葉でしょ？」

未央「千葉だからって必ずしもみんな近いとは限らないから！」

加蓮「千葉と言えば菜々ちゃんも呼ぼうかって話だったんだけど、菜々ちゃんは年長者として私たちのこと止めそうだからやめたんだよね」

未央「いっそ止めてもらいたかった」

奈緒「なんか悪いな、未央……」

未央「いや、うん、かみやんは悪くないと思うから……」

奈緒「アタシの負担をできるだけ未央に押し付けられるからいいかなってこいつらの悪のりを止めなくて本当悪い」

未央「敵しかいなかったのか」

凛「大丈夫、ニュージェネの仲間がいるよ」

未央「そもそもこのアホみたいな催しに呼んだのしぶりんだよね？」

未央「というか、どうせ私も呼ぶならしまむーも呼んでいつかのイベントメンバーでも良かったんじゃない？」

凛「は？　バカなの？　卯月は穢れない純粋な存在なんだよ。こんなもの見せていいわけないでしょ？」

未央「かみやんこれ殴っていいのかな」

奈緒「ほどほどにしとけよ」

加蓮「ハイハイ、本題に入ろうね」

奈緒「入りたくない」

未央「帰りたい……あーちゃんの膝でゆるふわに眠りたい……」

凛「藍子も呼ぶ？」

未央「そんなに殴られたいのかな？」

加蓮「まったくもー、さっさといくよ。このDVDをセットしてーーってあれ？　インストール画面が立ち上がった？」

凛「なんでパソコンに差し込んだの？」

加蓮「奈緒の部屋でDVD再生できるのってこのパソコンだけなんだよね。テレビはHDDしかついてないし、プレイヤーも置いてないから」

奈緒「別にいいだろ、PCの画面をテレビに出力したら大画面でDVDだって見れるんだから」

加蓮「まあそれはいいんだけど。どうもこれってアニメじゃなくてゲームみたいだね。インストールしたらプレイできるみたい」

奈緒(実は知ってたけど黙ってたら再生できなくてお開きになるだろうと思ってたアタシはどうやら甘かったようだ)

加蓮「インストール終わったよ」

凛「じゃあ早速やろっか」

奈緒「なあ、考え直さないか？　アタシらまだ18歳じゃないんだしさ」

凛「そんなこと言っても私たちいつまでたっても18歳になれないんだよ？　5周年アニバーサリーって、私もう5年も15歳なんだよ。とっくに成人だよ本当なら。アイドルマスターシンデレラガールズ5周年おめでとうございます」

未央「そんな祝いかたがあるか」

凛「今なら5周年アニバーサリーを記念してゲームにログインするだけで限定渋谷凛が貰えるよ、プロデューサー」

未央「あ、お祝いと見せかけてただの自分の売り出しだなこれ」

～～～プレイ中

加蓮「うっわ、エグい。触手？　エッグ、想像の斜め上だわこれ」

凛「うわ、男子助けるどころか眺めて興奮してるとかサイテー……」

奈緒(なんでこいつら淡々と進めてるんだよ)

凛「ええ……今度は倒れてるミホを男子複数人で乱暴って」

加蓮「ミスティサッチーが煽ったとはいえ誰か一人ぐらい正義感ある逞しい男はいないのか。いや、ある意味逞しいけど。めっちゃデカいけど」

未央(何がだよ！　ナニだよ！！)

凛「あ、選択肢。ここは敢えてわざと負けそうなほう選ぼう。もっとエグいの見られそうだし。セーブ忘れないでね？」

加蓮「当たり前でしょ、素人じゃないんだからそんな初歩的ミスしないよ」

奈緒(ついさっきまでやったこともなかったくせにプロ気取ってやがる)

凛「よし、暗転して暗い雰囲気に入ったからバッドルートいったねこれは」

加蓮「あ、新規CG。やっぱりこうやって寄り道しないと回収できないんだね。しかしエグい、これはエグい。ミホのお腹がアレで大変なことになってるよ」

凛「なんで破けないんだろ」

奈緒(ジャンルが変わるだろ。小梅が好きそうなスプラッタ系になるだろ)

加蓮「なんかああいうエグいの見たあとだとアモーレのためにヤる普通のシーンがお遊戯にしか見えなくなる」

凛「プロデューサー(主人公の名前)のだと物足りなくなりそうだよ。いや、プロデューサーはプロデューサーで凄いけど」

加蓮「確かに。一晩中どころか、2日もぶっ続けはさすがに盛りすぎでしょ」

凛「生命力がヤバい」

加蓮「男子ってみんなこうなのかな。凄いね男子。ちょっと見る目変わるかも」

凛「うん。男子ヤバい」

未央(しぶりんの語彙力もヤバい)

～～～プレイ後・早朝

加蓮「ふう、とりあえず一通りプレイしたね。でもまだ回収できてないCG結構もあるし、別ルートもあるのかも？」

凛「あ、今攻略サイト見てみたけれどミスティサッチーのルートがあるみたい」

加蓮「あー。学園シーンでサチコがやけにプロデューサーに絡んでたっけ。今度はミスティサッチールートやろっか」

凛「うん、そうだね」

未央(結局一晩中付き合わされた……)

奈緒(華の女子高生が徹夜でエ○ゲーってバカじゃないのか……)

加蓮「さあ、まだまだイクよー！」


おわり

以上です。

女子高生が成人向け作品を見たときのリアルな反応ってキャーとかよりもほほうみたいな感じだと思います。
さて、アイドルマスターシンデレラガールズもついに5周年ですね。中学三年生が成人になるほどの年月、それだけの期間を走り続けてこられるとは本当に凄いことですし、おめでたいことですね。
これからもシンデレラガールズがますます発展していくことを望みます。

それでは

たった数分でエラく熟れやがった

思春期だもんなー
でもパッケージ裏見れば割とハードっぽいことはわかると思うの。乙

日本人男なんてみんな粗チン

こゆほのぼの好きよ。おつかーれ