1:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:03:14.040 :N76dqjZG0.net
-街中-
タプリス「ふふっ、お目当てのものは買えましたか?」
サターニャ「ええ、バッチリよ」
タプリス「それにしても胡桃沢先輩が、あんな素敵な雑貨屋さんをご存知だなんて」
タプリス「少しだけ意外でした」
サターニャ「意外って何よ、失礼ね」
タプリス「ほ、褒めているんですってば!」
サターニャ「……わかってるわよ。あそこは、悪魔チックなアクセサリーとか」
サターニャ「たくさん置いてるからね。よく見に来るのよ」
タプリス「そういえば、天使を模したものも、たくさんありましたね」
タプリス「わたしも、お小遣いが残っていたら、買えたんですけど……」
サターニャ「無駄遣いのしすぎじゃないの?」
タプリス「うぅ、先輩に言われるとは思いませんでした……」
ビル工事作業員「うわっ! し、しまった!?」
ガキンッ ヒュゥゥゥン
サターニャ「まぁ……、また今度、行きま……って、あんた、上!!」
タプリス「え?」
サターニャ(鉄パイプがっ……ま、間に合わない!)
タプリス「ひっ!? た、助け――」
ドンッ ガシャァァァン
-街中-
タプリス「ふふっ、お目当てのものは買えましたか?」
サターニャ「ええ、バッチリよ」
タプリス「それにしても胡桃沢先輩が、あんな素敵な雑貨屋さんをご存知だなんて」
タプリス「少しだけ意外でした」
サターニャ「意外って何よ、失礼ね」
タプリス「ほ、褒めているんですってば!」
サターニャ「……わかってるわよ。あそこは、悪魔チックなアクセサリーとか」
サターニャ「たくさん置いてるからね。よく見に来るのよ」
タプリス「そういえば、天使を模したものも、たくさんありましたね」
タプリス「わたしも、お小遣いが残っていたら、買えたんですけど……」
サターニャ「無駄遣いのしすぎじゃないの?」
タプリス「うぅ、先輩に言われるとは思いませんでした……」
ビル工事作業員「うわっ! し、しまった!?」
ガキンッ ヒュゥゥゥン
サターニャ「まぁ……、また今度、行きま……って、あんた、上!!」
タプリス「え?」
サターニャ(鉄パイプがっ……ま、間に合わない!)
タプリス「ひっ!? た、助け――」
ドンッ ガシャァァァン
2:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:03:43.243 :+s+7N4oId.net
パンだのタプタプ死ねよ
パンだのタプタプ死ねよ
3:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:04:54.279 :N76dqjZG0.net
タプリス「……ッ」ガクガク
女性「危なかったわね」
女性「ごめんなさい、突然タックルしてしまって。大丈夫? 怪我はない?」
タプリス「あ……は、はい……大丈夫です」
タプリス「助けていただいて、ありがとうございます!」
女性「いえいえ」ニコッ
サターニャ「何よ今の……ぜんぜん見えなかったじゃない……」
サターニャ「あなた、いったい今、何をしたのよ!」
女性「何と言われましても……ただ、タックルをしただけですよ」
サターニャ「タ、タックルですって? ふ、ふざけないで!」
サターニャ「突然、あの子が目の前から消えたのよ!」
サターニャ「あんなスピード、普通出せるわけ……」
女性「でしたら、もう一度やってみましょうか?」
サターニャ「え?」
シュンッ ドンッ
サターニャ「なはっ!?」
ズサァァァァ
女性「これで、信じていただけました?」
サターニャ「な、なによこれ。気づいたら、体が飛んで……」
女性「ごめんなさいね。立てますか?」
サターニャ「え、ええ」
タプリス「……ッ」ガクガク
女性「危なかったわね」
女性「ごめんなさい、突然タックルしてしまって。大丈夫? 怪我はない?」
タプリス「あ……は、はい……大丈夫です」
タプリス「助けていただいて、ありがとうございます!」
女性「いえいえ」ニコッ
サターニャ「何よ今の……ぜんぜん見えなかったじゃない……」
サターニャ「あなた、いったい今、何をしたのよ!」
女性「何と言われましても……ただ、タックルをしただけですよ」
サターニャ「タ、タックルですって? ふ、ふざけないで!」
サターニャ「突然、あの子が目の前から消えたのよ!」
サターニャ「あんなスピード、普通出せるわけ……」
女性「でしたら、もう一度やってみましょうか?」
サターニャ「え?」
シュンッ ドンッ
サターニャ「なはっ!?」
ズサァァァァ
女性「これで、信じていただけました?」
サターニャ「な、なによこれ。気づいたら、体が飛んで……」
女性「ごめんなさいね。立てますか?」
サターニャ「え、ええ」
4:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:06:23.386 :N76dqjZG0.net
タプリス「さおりさん、ですか。レスリングって、わたし、よくわかりませんけど」
タプリス「そのおかげで、あれだけのスピードが出せるんですね」
女性(以下さおり)「ええ、もちろん日々の練習は欠かせませんけどね」
サターニャ「……」
タプリス「胡桃沢先輩? どうしました?」
サターニャ「この人がいなかったら……」
タプリス「え?」
サターニャ「私だけだったら……あんたを助けられなかった……」
タプリス「せ、先輩?」
サターニャ「お願い、さおり! ……さん」
サターニャ「あのタックルを、私にも教えて!」
タプリス「先輩!? な、何を言って……」
さおり「……どうして、タックルを教わりたいの?」
サターニャ「私……強くなりたいの」
サターニャ「あなたには言えないけど、ある野望のために」
サターニャ「私は強くならなきゃいけないのよ!」
さおり「……」
サターニャ「さっき鉄パイプが落ちてきた時……」
サターニャ「頭ではわかってたのに、体が動いてくれなかった……」
サターニャ「正直、自分の弱さを実感したわ」
タプリス「さおりさん、ですか。レスリングって、わたし、よくわかりませんけど」
タプリス「そのおかげで、あれだけのスピードが出せるんですね」
女性(以下さおり)「ええ、もちろん日々の練習は欠かせませんけどね」
サターニャ「……」
タプリス「胡桃沢先輩? どうしました?」
サターニャ「この人がいなかったら……」
タプリス「え?」
サターニャ「私だけだったら……あんたを助けられなかった……」
タプリス「せ、先輩?」
サターニャ「お願い、さおり! ……さん」
サターニャ「あのタックルを、私にも教えて!」
タプリス「先輩!? な、何を言って……」
さおり「……どうして、タックルを教わりたいの?」
サターニャ「私……強くなりたいの」
サターニャ「あなたには言えないけど、ある野望のために」
サターニャ「私は強くならなきゃいけないのよ!」
さおり「……」
サターニャ「さっき鉄パイプが落ちてきた時……」
サターニャ「頭ではわかってたのに、体が動いてくれなかった……」
サターニャ「正直、自分の弱さを実感したわ」
5:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:07:55.636 :N76dqjZG0.net
サターニャ「でも、あのタックルさえあれば!」
サターニャ「そんな弱い自分を、乗り越えられるって思ったのよ!」
サターニャ「だから、お願い! 私にタックルを教えて!」
さおり「……あのタックルは、普通に努力しただけでは、会得することはできません」
さおり「それこそ、血の滲むような訓練の末に編み出されたもの」
さおり「あれを、習得するということは、つまり……」
さおり「死すらも覚悟しなければならない、ということです」
サターニャ「……ッ」
さおり「それでもあなたは、あのタックルを習得したいですか?」
サターニャ「……上等じゃない!」
サターニャ「そんなの乗り越えられないようじゃ、トップになんか辿り着けないわ!」
サターニャ「どんなにつらい訓練だって、やりきってみせるわよ!」
さおり「ふふっ、あなた、面白い方ですね」
さおり「なんだか、昔の自分を思い出しました」
さおり「良いでしょう。あなたに、あのタックルを伝授します」
サターニャ「ほんと!?」
さおり「ええ。その代わり、私のことはコーチと呼んでください」
サターニャ「わかったわ、コーチ!」
タプリス「あはは……胡桃沢先輩は、一度決めたら、曲げませんからね……」
サターニャ「でも、あのタックルさえあれば!」
サターニャ「そんな弱い自分を、乗り越えられるって思ったのよ!」
サターニャ「だから、お願い! 私にタックルを教えて!」
さおり「……あのタックルは、普通に努力しただけでは、会得することはできません」
さおり「それこそ、血の滲むような訓練の末に編み出されたもの」
さおり「あれを、習得するということは、つまり……」
さおり「死すらも覚悟しなければならない、ということです」
サターニャ「……ッ」
さおり「それでもあなたは、あのタックルを習得したいですか?」
サターニャ「……上等じゃない!」
サターニャ「そんなの乗り越えられないようじゃ、トップになんか辿り着けないわ!」
サターニャ「どんなにつらい訓練だって、やりきってみせるわよ!」
さおり「ふふっ、あなた、面白い方ですね」
さおり「なんだか、昔の自分を思い出しました」
さおり「良いでしょう。あなたに、あのタックルを伝授します」
サターニャ「ほんと!?」
さおり「ええ。その代わり、私のことはコーチと呼んでください」
サターニャ「わかったわ、コーチ!」
タプリス「あはは……胡桃沢先輩は、一度決めたら、曲げませんからね……」
6:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:09:25.520 :N76dqjZG0.net
タプリス「ところで、さおりさんは、この街に何故いらっしゃったんですか?」
さおり「この街で二ヶ月後に開かれる大会の、会場の下見に来たのよ」
サターニャ「大会、ですって?」
さおり「ええ、あらゆる猛者たちが集う武道大会」
さおり「そのレスリングのシード枠に、私が選ばれてね」
タプリス「シード枠って……さおりさん、やっぱりすごい方なんですね……」
サターニャ「その大会って、私も出ることはできるのかしら」
タプリス「せ、先輩……二ヶ月後ですよ? さすがにそれは……」
さおり「一般参加枠なら、まだ募集してるはずよ」
サターニャ「じゃあ、私も参加するわ!」
サターニャ「そして大会でコーチと戦って、勝ってみせる!」
タプリス「いやいやいや……」
さおり「本当に面白い子ね。でも、目標があるのは良いことだわ」
さおり「その勝負、受けて立ちます。ただし私と当たるまで、あなたが勝ち残れたらね」
サターニャ「絶対に勝ち進んでみせるわよ!」
さおり「ふふっ、待っているわ」
さおり「……そうだ。せっかくだし、大会までの調整をこの街で行うことにしましょう」
さおり「それなら、あなたの相手もできるしね」
タプリス「それは胡桃沢先輩にとっては助かりますけど、良いんですか?」
さおり「ええ、会場の空気に慣れておきたいし」
サターニャ「それじゃあ、さっそく特訓よ!」
タプリス「はぁ……先輩が教わる側なんですからね?」
タプリス「ところで、さおりさんは、この街に何故いらっしゃったんですか?」
さおり「この街で二ヶ月後に開かれる大会の、会場の下見に来たのよ」
サターニャ「大会、ですって?」
さおり「ええ、あらゆる猛者たちが集う武道大会」
さおり「そのレスリングのシード枠に、私が選ばれてね」
タプリス「シード枠って……さおりさん、やっぱりすごい方なんですね……」
サターニャ「その大会って、私も出ることはできるのかしら」
タプリス「せ、先輩……二ヶ月後ですよ? さすがにそれは……」
さおり「一般参加枠なら、まだ募集してるはずよ」
サターニャ「じゃあ、私も参加するわ!」
サターニャ「そして大会でコーチと戦って、勝ってみせる!」
タプリス「いやいやいや……」
さおり「本当に面白い子ね。でも、目標があるのは良いことだわ」
さおり「その勝負、受けて立ちます。ただし私と当たるまで、あなたが勝ち残れたらね」
サターニャ「絶対に勝ち進んでみせるわよ!」
さおり「ふふっ、待っているわ」
さおり「……そうだ。せっかくだし、大会までの調整をこの街で行うことにしましょう」
さおり「それなら、あなたの相手もできるしね」
タプリス「それは胡桃沢先輩にとっては助かりますけど、良いんですか?」
さおり「ええ、会場の空気に慣れておきたいし」
サターニャ「それじゃあ、さっそく特訓よ!」
タプリス「はぁ……先輩が教わる側なんですからね?」
7:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:10:57.996 :N76dqjZG0.net
-翌日早朝 舞天市郊外の山道-
タッタッタッ
サターニャ「ぜぇ……ぜぇ……」
さおり「こんなランニングでバテてるなんて、あなた、口だけだったの!?」
サターニャ「そんなことないわ、余裕よ余裕!」
タプリス「すごい……こんなアップダウンの激しい道をダッシュだなんて……」
さおり「瞬発力をつけるには、まず体の基礎を作らないとダメだからね」
さおり「といっても、胡桃ちゃんは元々、身体能力は高いみたいだし」
さおり「このくらいは、こなしてくれないと」
タプリス「あはは……わたしは見てるだけで、疲れてきそうですが……」
さおり「それにしても、千咲ちゃんは、胡桃ちゃんの学校の後輩なんだっけ?」
タプリス「は、はい、そうです」
さおり「別に練習にずっと付き合わなくても、良いと思うんだけど」
タプリス「それは、そうなんですが……」
タプリス「なんというかこう、放っておけないといいますか」
タプリス「そばで見ていたいといいますか……」
さおり「見ていたい、ね」
タプリス「ええ、胡桃沢先輩って、いつも滅茶苦茶なことばかり言ってるんですけど」
タプリス「でも最後には、それを成し遂げちゃう力があって」
タプリス「魅せられちゃうんですよね、なぜか」
さおり「なるほどね、オーラ、みたいなものなのかしら」
タプリス「そんな大層なものではないと思うんですけど……」
-翌日早朝 舞天市郊外の山道-
タッタッタッ
サターニャ「ぜぇ……ぜぇ……」
さおり「こんなランニングでバテてるなんて、あなた、口だけだったの!?」
サターニャ「そんなことないわ、余裕よ余裕!」
タプリス「すごい……こんなアップダウンの激しい道をダッシュだなんて……」
さおり「瞬発力をつけるには、まず体の基礎を作らないとダメだからね」
さおり「といっても、胡桃ちゃんは元々、身体能力は高いみたいだし」
さおり「このくらいは、こなしてくれないと」
タプリス「あはは……わたしは見てるだけで、疲れてきそうですが……」
さおり「それにしても、千咲ちゃんは、胡桃ちゃんの学校の後輩なんだっけ?」
タプリス「は、はい、そうです」
さおり「別に練習にずっと付き合わなくても、良いと思うんだけど」
タプリス「それは、そうなんですが……」
タプリス「なんというかこう、放っておけないといいますか」
タプリス「そばで見ていたいといいますか……」
さおり「見ていたい、ね」
タプリス「ええ、胡桃沢先輩って、いつも滅茶苦茶なことばかり言ってるんですけど」
タプリス「でも最後には、それを成し遂げちゃう力があって」
タプリス「魅せられちゃうんですよね、なぜか」
さおり「なるほどね、オーラ、みたいなものなのかしら」
タプリス「そんな大層なものではないと思うんですけど……」
8:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:12:25.594 :N76dqjZG0.net
タプリス「ですから、わたしにできることがあれば」
タプリス「いつでも言ってください! お手伝いします!」
さおり「ふふっ、わかったわ。千咲ちゃんは、先輩思いの良い子ね」
タプリス「そ、そんなことは……」
サターニャ「はぁ……はぁ……、言われた回数、終わったわよ……」
さおり「遅い! もう3セット追加!」
サターニャ「はぁ!? 嘘でしょ!?」
さおり「ほら、さっさといく!」
サターニャ「……ま、負けないんだからぁ」
タッタッタッ
さおり「千咲ちゃんがさっき言ったこと、少しわかる気がする」
タプリス「えっ?」
さおり「あの子って、何かを持っている、そんな感じがするのよね」
さおり「ふふっ、かわいい顔をして。これから、しごき甲斐があるわ……」
タプリス「あはは……」
サターニャ「ぜぇ……ぜぇ……」
-数日後 舞天市郊外の山-
さおり「今日から、体幹を鍛えるトレーニングを追加するわ」
サターニャ「体幹?」
さおり「体幹とは体の中心、基礎となる部分のことよ」
さおり「すべての動作に影響してくるから、重要なトレーニングの一つね」
タプリス「具体的にはどのようなことをするんですか?」
タプリス「ですから、わたしにできることがあれば」
タプリス「いつでも言ってください! お手伝いします!」
さおり「ふふっ、わかったわ。千咲ちゃんは、先輩思いの良い子ね」
タプリス「そ、そんなことは……」
サターニャ「はぁ……はぁ……、言われた回数、終わったわよ……」
さおり「遅い! もう3セット追加!」
サターニャ「はぁ!? 嘘でしょ!?」
さおり「ほら、さっさといく!」
サターニャ「……ま、負けないんだからぁ」
タッタッタッ
さおり「千咲ちゃんがさっき言ったこと、少しわかる気がする」
タプリス「えっ?」
さおり「あの子って、何かを持っている、そんな感じがするのよね」
さおり「ふふっ、かわいい顔をして。これから、しごき甲斐があるわ……」
タプリス「あはは……」
サターニャ「ぜぇ……ぜぇ……」
-数日後 舞天市郊外の山-
さおり「今日から、体幹を鍛えるトレーニングを追加するわ」
サターニャ「体幹?」
さおり「体幹とは体の中心、基礎となる部分のことよ」
さおり「すべての動作に影響してくるから、重要なトレーニングの一つね」
タプリス「具体的にはどのようなことをするんですか?」
9:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:13:55.388 :N76dqjZG0.net
タプリス「せ、先輩、重くないですか?」
サターニャ「重いに決まってるでしょ」
タプリス「ひ、ひどい……そこまで重くはないと思うんですけど」
サターニャ「自分と同じくらいの背負ったら、誰だって重いって思うわよ」
さおり「ほら、無駄口叩かない!」
さおり「そのまま、千咲ちゃんをおぶって、山道の登り降りよ!」
サターニャ「え!? このままずっと!?」
さおり「もちろん。人の重さっていうのは、うまくバラけているから」
さおり「普通の重りを使うよりも、効果的なのよ」
タプリス「す、すみません、先輩……」
サターニャ「別にあんたが謝る必要ない。それより……」
タプリス「え?」
サターニャ「練習付き合ってくれるのは、感謝してるわ」
タプリス「え、えと……お気になさらず、です……」
タッタッタッ
サターニャ「はぁ……はぁっ……」
タプリス(結構、揺れが激しいですし……わたしも、振り落とされないよう)
タプリス(力を込めるので、疲れてきました……)
タプリス「せ、先輩、重くないですか?」
サターニャ「重いに決まってるでしょ」
タプリス「ひ、ひどい……そこまで重くはないと思うんですけど」
サターニャ「自分と同じくらいの背負ったら、誰だって重いって思うわよ」
さおり「ほら、無駄口叩かない!」
さおり「そのまま、千咲ちゃんをおぶって、山道の登り降りよ!」
サターニャ「え!? このままずっと!?」
さおり「もちろん。人の重さっていうのは、うまくバラけているから」
さおり「普通の重りを使うよりも、効果的なのよ」
タプリス「す、すみません、先輩……」
サターニャ「別にあんたが謝る必要ない。それより……」
タプリス「え?」
サターニャ「練習付き合ってくれるのは、感謝してるわ」
タプリス「え、えと……お気になさらず、です……」
タッタッタッ
サターニャ「はぁ……はぁっ……」
タプリス(結構、揺れが激しいですし……わたしも、振り落とされないよう)
タプリス(力を込めるので、疲れてきました……)
10:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:15:25.239 :N76dqjZG0.net
タプリス(でも、なんですかね……)
ピトッ
タプリス(先輩の背中……すごく熱いですけど、安心できるといいますか)
タプリス(それに、この匂い……なんだか、好きかもしれません)
タプリス(先輩が頑張っているのに、何を考えてるんでしょう、わたしは……)
ぎゅぅぅ
サターニャ「ぐえええっ!!」
タプリス「えっ?」
サターニャ「首締めるんじゃないわよ! 殺す気なの!?」
タプリス「ご、ごめんなさい~!」
サターニャ「ったく……、まだ重いって言ったの気にしてるの?」
タプリス「え? そんなことは……」
サターニャ「あんたは、なんか体が柔らかいから」
サターニャ「おんぶしてても、そんなに痛くないし、悪い気はしないわ」
タプリス「そ、そうですか……」
サターニャ「と、とにかく、まだまだいくわよ!」
サターニャ「舌噛まないように注意してなさい!!」
タプリス「は、はい!」
さおり「ふふっ、まぁこういうのも、悪くはないわね」
さおり「千咲ちゃん、彼女の原動力になってくれれば良いのだけど」
タプリス(でも、なんですかね……)
ピトッ
タプリス(先輩の背中……すごく熱いですけど、安心できるといいますか)
タプリス(それに、この匂い……なんだか、好きかもしれません)
タプリス(先輩が頑張っているのに、何を考えてるんでしょう、わたしは……)
ぎゅぅぅ
サターニャ「ぐえええっ!!」
タプリス「えっ?」
サターニャ「首締めるんじゃないわよ! 殺す気なの!?」
タプリス「ご、ごめんなさい~!」
サターニャ「ったく……、まだ重いって言ったの気にしてるの?」
タプリス「え? そんなことは……」
サターニャ「あんたは、なんか体が柔らかいから」
サターニャ「おんぶしてても、そんなに痛くないし、悪い気はしないわ」
タプリス「そ、そうですか……」
サターニャ「と、とにかく、まだまだいくわよ!」
サターニャ「舌噛まないように注意してなさい!!」
タプリス「は、はい!」
さおり「ふふっ、まぁこういうのも、悪くはないわね」
さおり「千咲ちゃん、彼女の原動力になってくれれば良いのだけど」
11:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:16:54.078 :N76dqjZG0.net
タプリス(こうして、さおりさんの地獄のような特訓メニューの数々を)
タプリス(胡桃沢先輩は、ヘトヘトになりながら、こなしていきます)
タプリス(わたしや、事情を知った他の先輩たちも、フォローをしつつ)
タプリス(時には弱音を吐く胡桃沢先輩を励ましながら)
タプリス(つらい日々を乗り越えていきました)
タプリス(その努力の甲斐もあり、ついに胡桃沢先輩は)
タプリス(さおりさんの必殺技である、ノーモーションタックルを)
タプリス(会得することができたのです)
タプリス(ここまで短い期間での習得は、本当にすごいことらしく)
タプリス(教えていたさおりさんも驚いていました)
タプリス(それからは、さおりさんと二人で練習試合をする日々が続き)
タプリス(あっという間に時は流れ……)
タプリス(武道大会当日の朝を迎えました)
-武道大会 会場-
サターニャ「ついに、この時が来たわね……」
さおり「よく耐え抜いたわね、私の特訓に」
サターニャ「ありがとう、コーチ」
サターニャ「私の力が、この大会でどれだけ通用するかはわからないけど」
サターニャ「絶対にコーチと戦うまで、勝ち進んでみせるわ!」
さおり「ええ、待ってる」ニコッ
タプリス(こうして、さおりさんの地獄のような特訓メニューの数々を)
タプリス(胡桃沢先輩は、ヘトヘトになりながら、こなしていきます)
タプリス(わたしや、事情を知った他の先輩たちも、フォローをしつつ)
タプリス(時には弱音を吐く胡桃沢先輩を励ましながら)
タプリス(つらい日々を乗り越えていきました)
タプリス(その努力の甲斐もあり、ついに胡桃沢先輩は)
タプリス(さおりさんの必殺技である、ノーモーションタックルを)
タプリス(会得することができたのです)
タプリス(ここまで短い期間での習得は、本当にすごいことらしく)
タプリス(教えていたさおりさんも驚いていました)
タプリス(それからは、さおりさんと二人で練習試合をする日々が続き)
タプリス(あっという間に時は流れ……)
タプリス(武道大会当日の朝を迎えました)
-武道大会 会場-
サターニャ「ついに、この時が来たわね……」
さおり「よく耐え抜いたわね、私の特訓に」
サターニャ「ありがとう、コーチ」
サターニャ「私の力が、この大会でどれだけ通用するかはわからないけど」
サターニャ「絶対にコーチと戦うまで、勝ち進んでみせるわ!」
さおり「ええ、待ってる」ニコッ
12:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:17:51.843 :N76dqjZG0.net
-武道大会 会場 観客席-
ガヴリール「それで、大会ってトーナメント方式なのか?」
タプリス「えっと……先ほど抽選が終わったんですけど」
タプリス「全部でABCDの4つのブロックに分かれてのトーナメント方式で」
タプリス「各ブロックの一位が、準決勝で戦うみたいです」
タプリス「胡桃沢先輩がBブロックで、さおりさんが……」
タプリス「Aブロックなので、直接対決は準決勝ですね」
ヴィーネ「サターニャが、そこまで勝ち進んだら、よね……」
タプリス「ええ、そうです……」
ラフィエル「さおりさんはシードですし、優勝候補の一人と言われていますから」
ラフィエル「準決勝までは確実に勝ち上がるでしょうね」
タプリス「はい、おそらく……」
ガヴリール「ルールって、相手を場外に出すか、ダウンさせるか」
ガヴリール「参ったって言わせるか、だっけ?」
タプリス「はい、そうです」
ヴィーネ「だとすると、レスリングって結構有利なのかしらね」
ガヴリール「どうだろな。相手がそこまで近づけさせてくれるか、次第じゃないか?」
タプリス「あっ! 胡桃沢先輩の一回戦、始まるみたいです!」
-武道大会 会場 観客席-
ガヴリール「それで、大会ってトーナメント方式なのか?」
タプリス「えっと……先ほど抽選が終わったんですけど」
タプリス「全部でABCDの4つのブロックに分かれてのトーナメント方式で」
タプリス「各ブロックの一位が、準決勝で戦うみたいです」
タプリス「胡桃沢先輩がBブロックで、さおりさんが……」
タプリス「Aブロックなので、直接対決は準決勝ですね」
ヴィーネ「サターニャが、そこまで勝ち進んだら、よね……」
タプリス「ええ、そうです……」
ラフィエル「さおりさんはシードですし、優勝候補の一人と言われていますから」
ラフィエル「準決勝までは確実に勝ち上がるでしょうね」
タプリス「はい、おそらく……」
ガヴリール「ルールって、相手を場外に出すか、ダウンさせるか」
ガヴリール「参ったって言わせるか、だっけ?」
タプリス「はい、そうです」
ヴィーネ「だとすると、レスリングって結構有利なのかしらね」
ガヴリール「どうだろな。相手がそこまで近づけさせてくれるか、次第じゃないか?」
タプリス「あっ! 胡桃沢先輩の一回戦、始まるみたいです!」
13:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:20:02.321 :N76dqjZG0.net
司会者「Bブロック、第一試合、始めっ!」
カーンッ
女レスラー「ふんっ、こんなひょろひょろの小娘が相手だなんて」
女レスラー「ナメられたものだわ!」
サターニャ「……」
ガヴリール「おい、サターニャのやつ、微動だにしないぞ」
ヴィーネ「緊張しているのかしら」
タプリス「いえ、違います。これは……」
女レスラー「瞬殺! 滅殺!」ダッ
サターニャ「……ッ」
シュンッ
女レスラー「え? 消え――」
ドゴォォォォッ
女レスラー「ぐわぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」
ガヴリール「なっ!?」
ヴィーネ「相手が勝手に場外に吹っ飛んでいったわ!」
ラフィエル「な、なにが起きて……」
司会者「Bブロック、第一試合、始めっ!」
カーンッ
女レスラー「ふんっ、こんなひょろひょろの小娘が相手だなんて」
女レスラー「ナメられたものだわ!」
サターニャ「……」
ガヴリール「おい、サターニャのやつ、微動だにしないぞ」
ヴィーネ「緊張しているのかしら」
タプリス「いえ、違います。これは……」
女レスラー「瞬殺! 滅殺!」ダッ
サターニャ「……ッ」
シュンッ
女レスラー「え? 消え――」
ドゴォォォォッ
女レスラー「ぐわぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」
ガヴリール「なっ!?」
ヴィーネ「相手が勝手に場外に吹っ飛んでいったわ!」
ラフィエル「な、なにが起きて……」
14:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:22:02.734 :N76dqjZG0.net
タプリス「勝手に、ではありません」
ヴィーネ「えっ?」
タプリス「あれが、胡桃沢先輩が会得した……ノーモーションタックルです」
ガヴリール「ノーモーション、タックルだって?」
タプリス「ええ。あれは、事前動作が一切ない、超高速タックル」
タプリス「予測不能、回避不可、高威力、の三拍子そろった必殺技です」
ガヴリール「なんだよそれ……最強じゃんか」
ラフィエル「それが、さおりさんの強さの秘訣なんですね……」
タプリス「もちろん、それを繰り出すためには、相応の体作りが必要です」
タプリス「この二ヶ月の半分以上を、胡桃沢先輩は、それに費やしてきました」
ヴィーネ「でも、たった二ヶ月で、そんな……」
タプリス「さおりさんも驚いていました。この短期間で、ここまでの成長を遂げた」
タプリス「胡桃沢先輩の才能に……」
ガヴリール「体力馬鹿もここまで極まると、清々しいな……」
カンカンカーンッ
女レスラー「」
司会者「勝者! 胡桃沢!」
サターニャ「……ふっ、当然!」
さおり「ふふっ、これは……ひょっとする、かもしれないわね」
タプリス「勝手に、ではありません」
ヴィーネ「えっ?」
タプリス「あれが、胡桃沢先輩が会得した……ノーモーションタックルです」
ガヴリール「ノーモーション、タックルだって?」
タプリス「ええ。あれは、事前動作が一切ない、超高速タックル」
タプリス「予測不能、回避不可、高威力、の三拍子そろった必殺技です」
ガヴリール「なんだよそれ……最強じゃんか」
ラフィエル「それが、さおりさんの強さの秘訣なんですね……」
タプリス「もちろん、それを繰り出すためには、相応の体作りが必要です」
タプリス「この二ヶ月の半分以上を、胡桃沢先輩は、それに費やしてきました」
ヴィーネ「でも、たった二ヶ月で、そんな……」
タプリス「さおりさんも驚いていました。この短期間で、ここまでの成長を遂げた」
タプリス「胡桃沢先輩の才能に……」
ガヴリール「体力馬鹿もここまで極まると、清々しいな……」
カンカンカーンッ
女レスラー「」
司会者「勝者! 胡桃沢!」
サターニャ「……ふっ、当然!」
さおり「ふふっ、これは……ひょっとする、かもしれないわね」
15:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:24:04.716 :N76dqjZG0.net
タプリス(一回戦を見事に勝利した胡桃沢先輩は)
タプリス(その後も、ノーモーションタックルを武器に、快進撃を続けます)
タプリス(さおりさんの方も、圧倒的な試合内容で白星を重ねていき……)
タプリス(ついにお二人は、準決勝で激突することとなりました)
-武道大会 準決勝-
サターニャ「……勝ち進んできたわよ」
さおり「……そうね」
サターニャ「私の全てを賭けて、あんたを倒してみせるわ、コーチ!」
さおり「ふふっ、私も燃えてきたわ」
サターニャ「……」
さおり「胡桃ちゃんのような子を見るとね、すぐに倒したくなるのよ」
さおり「なんでこんな、カワイイ子が同じ舞台にいるんだ、ってね」ギロッ
サターニャ「……」ゾクッ
サターニャ(こ、これが、コーチの本気……まるで獲物を狙う猛獣のようね)
サターニャ(だけど私だって……絶対、負けないわ!)
司会者「それでは準決勝、一試合目! 始めっ!」
カーンッ
サターニャ「……」ジリッ
さおり「……」ジリッ
タプリス(一回戦を見事に勝利した胡桃沢先輩は)
タプリス(その後も、ノーモーションタックルを武器に、快進撃を続けます)
タプリス(さおりさんの方も、圧倒的な試合内容で白星を重ねていき……)
タプリス(ついにお二人は、準決勝で激突することとなりました)
-武道大会 準決勝-
サターニャ「……勝ち進んできたわよ」
さおり「……そうね」
サターニャ「私の全てを賭けて、あんたを倒してみせるわ、コーチ!」
さおり「ふふっ、私も燃えてきたわ」
サターニャ「……」
さおり「胡桃ちゃんのような子を見るとね、すぐに倒したくなるのよ」
さおり「なんでこんな、カワイイ子が同じ舞台にいるんだ、ってね」ギロッ
サターニャ「……」ゾクッ
サターニャ(こ、これが、コーチの本気……まるで獲物を狙う猛獣のようね)
サターニャ(だけど私だって……絶対、負けないわ!)
司会者「それでは準決勝、一試合目! 始めっ!」
カーンッ
サターニャ「……」ジリッ
さおり「……」ジリッ
16:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:26:06.761 :N76dqjZG0.net
サターニャ(コーチは絶対に、初手でタックルを撃ってくる)
サターニャ(ノーモーションタックルは……)
サターニャ(予測不能、回避不可、高威力の必殺技。どうせ、当たるのなら……)
サターニャ(カウンター、それしかない!)
さおり「……ッ」
シュンッ
サターニャ(来たッ!)
ガシッ
サターニャ(よし、掴んだッ! このまま――)
さおり「……」ニヤッ
グィィィィッ
サターニャ「あがっ!?」
サターニャ(ガ、ガードごと、押し込まれるッ!?)
さおり「せいやっ!!」
ドゴッ ズサァァァァ
サターニャ「ぐぅぅぅぅぅぅっ!!!」
司会者「おおっと! 胡桃沢選手、吹っ飛ばされた!」
タプリス「せ、先輩!!」
グッ
サターニャ「うぐっ……はぁ、はぁ……」
司会者「これは……、胡桃沢選手! 足一つ分、手前で持ちこたえました!」
サターニャ(コーチは絶対に、初手でタックルを撃ってくる)
サターニャ(ノーモーションタックルは……)
サターニャ(予測不能、回避不可、高威力の必殺技。どうせ、当たるのなら……)
サターニャ(カウンター、それしかない!)
さおり「……ッ」
シュンッ
サターニャ(来たッ!)
ガシッ
サターニャ(よし、掴んだッ! このまま――)
さおり「……」ニヤッ
グィィィィッ
サターニャ「あがっ!?」
サターニャ(ガ、ガードごと、押し込まれるッ!?)
さおり「せいやっ!!」
ドゴッ ズサァァァァ
サターニャ「ぐぅぅぅぅぅぅっ!!!」
司会者「おおっと! 胡桃沢選手、吹っ飛ばされた!」
タプリス「せ、先輩!!」
グッ
サターニャ「うぐっ……はぁ、はぁ……」
司会者「これは……、胡桃沢選手! 足一つ分、手前で持ちこたえました!」
17:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:28:05.331 :N76dqjZG0.net
さおり「……これを耐え抜いた人は、片手で数えられるくらいしかいないわ」
サターニャ「ぜぇ……ぜぇ……そ、それは……どうも」
さおり「カウンター、いい判断ね。だけど……」
さおり「私に挑んでくる人は皆、このタックルを熱心に研究して対策をしてくるのよ」
さおり「でも私は、そんな人たちを全員……、このタックルで倒してきた」ギロッ
サターニャ「……ッ」
サターニャ(圧倒的な場数の違い……それに、コーチのタックルは)
サターニャ(予測不能、回避不可、高威力、に加えて、ガードも崩される……)
サターニャ(差し詰め……ノーモーションタックル・破、ってところかしら)
サターニャ(これが、私とコーチの実力の差、だというの……)
タプリス「胡桃沢先輩! 諦めちゃダメです!」
サターニャ「タプリス……」
タプリス「わたしとの練習を思い出してください!!」
タプリス「先輩には先輩の良さがあるってこと! わたしは知ってますから!」
サターニャ「……ッ」
タプリス「誰よりも先輩が頑張ってきたこと、知ってますから!」
サターニャ「……そうね、思い出したわ!」
サターニャ「見てなさい! この、サタニキア様の真の実力を!」
タプリス「はいっ!」
さおり「……次の一撃で、終わりにしてあげる」
サターニャ(私が唯一、コーチに勝っている点、それはッ!)
サターニャ「いくわよ!」
さおり「……これを耐え抜いた人は、片手で数えられるくらいしかいないわ」
サターニャ「ぜぇ……ぜぇ……そ、それは……どうも」
さおり「カウンター、いい判断ね。だけど……」
さおり「私に挑んでくる人は皆、このタックルを熱心に研究して対策をしてくるのよ」
さおり「でも私は、そんな人たちを全員……、このタックルで倒してきた」ギロッ
サターニャ「……ッ」
サターニャ(圧倒的な場数の違い……それに、コーチのタックルは)
サターニャ(予測不能、回避不可、高威力、に加えて、ガードも崩される……)
サターニャ(差し詰め……ノーモーションタックル・破、ってところかしら)
サターニャ(これが、私とコーチの実力の差、だというの……)
タプリス「胡桃沢先輩! 諦めちゃダメです!」
サターニャ「タプリス……」
タプリス「わたしとの練習を思い出してください!!」
タプリス「先輩には先輩の良さがあるってこと! わたしは知ってますから!」
サターニャ「……ッ」
タプリス「誰よりも先輩が頑張ってきたこと、知ってますから!」
サターニャ「……そうね、思い出したわ!」
サターニャ「見てなさい! この、サタニキア様の真の実力を!」
タプリス「はいっ!」
さおり「……次の一撃で、終わりにしてあげる」
サターニャ(私が唯一、コーチに勝っている点、それはッ!)
サターニャ「いくわよ!」
18:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:30:01.216 :N76dqjZG0.net
シュンッ ドゴッ
さおり「ぐっ!?」
シュンッ ドゴッ
さおり「……み、見えないタックルがッ」
シュンッ ドゴッ
さおり「あらゆる方向から、当たってッ!?」
タプリス「胡桃沢先輩がさおりさんに唯一、勝っている点、それは……スピード」
タプリス「ノーモーションタックルで相手に接触後、体をひねって反転飛びし」
タプリス「逆方向から再度、ノーモーションでタックルを繰り出し続ける」
タプリス「その名も、ノーモーションタックル・舞、です!」
ヴィーネ「速すぎてよく見えないわ……」
タプリス「先輩のスピードと体のしなやかさがあってこそ、可能にした」
タプリス「……先輩オリジナルの必殺技なんです」
ガヴリール「でも、普通の人なら一発で吹っ飛ぶようなタックルなんだろ?」
ガヴリール「それを何度も食らってるのに、なんで、あの人は吹っ飛ばないんだよ」
タプリス「それは……、さおりさんの桁違いの体幹力に他なりません……」
ラフィエル「しかし、そのダメージはボディブローのようにジワジワと」
ラフィエル「さおりさんの体力を奪っている。そうですね? タプちゃん」
タプリス「ええ、そのはず、です……」
シュンッ ドゴッ
さおり「ぐっ!?」
シュンッ ドゴッ
さおり「……み、見えないタックルがッ」
シュンッ ドゴッ
さおり「あらゆる方向から、当たってッ!?」
タプリス「胡桃沢先輩がさおりさんに唯一、勝っている点、それは……スピード」
タプリス「ノーモーションタックルで相手に接触後、体をひねって反転飛びし」
タプリス「逆方向から再度、ノーモーションでタックルを繰り出し続ける」
タプリス「その名も、ノーモーションタックル・舞、です!」
ヴィーネ「速すぎてよく見えないわ……」
タプリス「先輩のスピードと体のしなやかさがあってこそ、可能にした」
タプリス「……先輩オリジナルの必殺技なんです」
ガヴリール「でも、普通の人なら一発で吹っ飛ぶようなタックルなんだろ?」
ガヴリール「それを何度も食らってるのに、なんで、あの人は吹っ飛ばないんだよ」
タプリス「それは……、さおりさんの桁違いの体幹力に他なりません……」
ラフィエル「しかし、そのダメージはボディブローのようにジワジワと」
ラフィエル「さおりさんの体力を奪っている。そうですね? タプちゃん」
タプリス「ええ、そのはず、です……」
19:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:31:50.442 :lBuv35uP0.net
しえん
しえん
20:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:32:01.966 :N76dqjZG0.net
シュンッ ドゴッ
さおり「ぐッ!」
サターニャ(効いてる! あのコーチを追いつめているわ!)
サターニャ(この調子で、一気に――)
さおり「いい動きです、しかし……」
サターニャ「……ッ」
さおり「一撃が、軽いッ!!」
ブンッ ドガッ
サターニャ「かはっ!!」
ズサァァァッ
タプリス「なっ!? ど、どうして先輩の位置が……」
サターニャ「……」
さおり「あなたの動きは、単調すぎるのです」
タプリス「ま、まさか……動きを見るために、ワザと食らっていた……んですか?」
タプリス「そんな……そんなのって……」
さおり「もう少し打撃に重みがあったら、私を追いつめることができた」
さおり「……かもしれませんね」
サターニャ「……」フラッ
さおり「おや、まだ立ちあがる力が残っていますか」
シュンッ ドゴッ
さおり「ぐッ!」
サターニャ(効いてる! あのコーチを追いつめているわ!)
サターニャ(この調子で、一気に――)
さおり「いい動きです、しかし……」
サターニャ「……ッ」
さおり「一撃が、軽いッ!!」
ブンッ ドガッ
サターニャ「かはっ!!」
ズサァァァッ
タプリス「なっ!? ど、どうして先輩の位置が……」
サターニャ「……」
さおり「あなたの動きは、単調すぎるのです」
タプリス「ま、まさか……動きを見るために、ワザと食らっていた……んですか?」
タプリス「そんな……そんなのって……」
さおり「もう少し打撃に重みがあったら、私を追いつめることができた」
さおり「……かもしれませんね」
サターニャ「……」フラッ
さおり「おや、まだ立ちあがる力が残っていますか」
21:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:34:11.747 :N76dqjZG0.net
タプリス「先輩、もういいです! 先輩は、死力を尽くしました!」
タプリス「だからもう……立たなくていいんです!」
サターニャ「……負けない」
さおり「えっ」
サターニャ「私は、絶対に負けられない……」
さおり「あなたをそこまで突き動かすのは、一体何なんです」
サターニャ「強すぎるあんたには、わからないでしょうね」
さおり「……」
サターニャ「目の前にいた後輩を守れなかった、私の気持ちなんて!」
タプリス「……ッ」
サターニャ「私は誓ったのよ、誰よりも強くなるって」
サターニャ「誰かを守れる強さを手に入れるって、決めたのよ!!」
タプリス「先輩……」
サターニャ「……諦めない限り、私は負けない。負けないんだから!」
さおり「……そう、わかったわ」
さおり「それじゃあ……」
さおり「私の全力タックルで、あなたを叩き潰してあげるッ!」
サターニャ「望むところッ!! 私の本気タックルを見せてやるわッ!!」
タプリス「先輩、もういいです! 先輩は、死力を尽くしました!」
タプリス「だからもう……立たなくていいんです!」
サターニャ「……負けない」
さおり「えっ」
サターニャ「私は、絶対に負けられない……」
さおり「あなたをそこまで突き動かすのは、一体何なんです」
サターニャ「強すぎるあんたには、わからないでしょうね」
さおり「……」
サターニャ「目の前にいた後輩を守れなかった、私の気持ちなんて!」
タプリス「……ッ」
サターニャ「私は誓ったのよ、誰よりも強くなるって」
サターニャ「誰かを守れる強さを手に入れるって、決めたのよ!!」
タプリス「先輩……」
サターニャ「……諦めない限り、私は負けない。負けないんだから!」
さおり「……そう、わかったわ」
さおり「それじゃあ……」
さおり「私の全力タックルで、あなたを叩き潰してあげるッ!」
サターニャ「望むところッ!! 私の本気タックルを見せてやるわッ!!」
22:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:35:59.683 :N76dqjZG0.net
さおり「……」ジリッ
サターニャ「……」ジリッ
タプリス「……お願いっ」ギュッ
さおり「……ッ」ダッ
サターニャ「……ッ」ダッ
シュンッ ガッ
ドゴォォォォォッ
サターニャ「……」
さおり「……」
サターニャ(これが……背負っているモノの、ちが、い――)
サターニャ「……ごふっ」
バタンッ
カンカンカーンッ
司会者「胡桃沢選手、ダウン! 勝者、さおり選手!」
ワァァァァァ パチパチパチパチッ
タプリス「先輩っ!」ダッ
ガヴリール「おい、タプリス! 危ないぞ!」
タッタッタッ
タプリス「先輩! 胡桃沢先輩! しっかりしてください!」
さおり「……」ジリッ
サターニャ「……」ジリッ
タプリス「……お願いっ」ギュッ
さおり「……ッ」ダッ
サターニャ「……ッ」ダッ
シュンッ ガッ
ドゴォォォォォッ
サターニャ「……」
さおり「……」
サターニャ(これが……背負っているモノの、ちが、い――)
サターニャ「……ごふっ」
バタンッ
カンカンカーンッ
司会者「胡桃沢選手、ダウン! 勝者、さおり選手!」
ワァァァァァ パチパチパチパチッ
タプリス「先輩っ!」ダッ
ガヴリール「おい、タプリス! 危ないぞ!」
タッタッタッ
タプリス「先輩! 胡桃沢先輩! しっかりしてください!」
23:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:38:10.242 :N76dqjZG0.net
サターニャ「……ごめん、負けた」
タプリス「いいんです、そんなの……ぐすっ、いいんですってば……」
ぎゅぅぅ
サターニャ「……ちょっと、痛いって」
タプリス「先輩は、格好良かったんですっ……そして、本当に強かったんですっ」
タプリス「わたしにとって先輩は、一番なんですからっ」
サターニャ「……泣くんじゃないわよ、バカ」
タプリス「だって……だってぇ……」
サターニャ「……次は必ず、守ってあげるわ」
タプリス「ぐすっ……はい……はいっ……」
さおり「胡桃ちゃん、ナイスファイト」
サターニャ「コーチ……、試合、ありがとうございました」
さおり「やっぱりあなた、面白い子だわ」
さおり「私と同じだけ練習をしていたら、危なかったかもしれない」ニコッ
サターニャ「ほんとはそんなこと思ってないくせに……よく言うわね」
さおり「ふふっ、バレた?」
サターニャ「ねえ、コーチ」
さおり「何かしら」
サターニャ「自分を将来、負かせてしまう弟子、いらない?」
さおり「そんな人はいないと思うけど、そうね……考えておきましょうか」
サターニャ「次は絶対に、負けないんだから」ニコッ
さおり「ええ、その時も、受けて立つわ」ニコッ
サターニャ「……ごめん、負けた」
タプリス「いいんです、そんなの……ぐすっ、いいんですってば……」
ぎゅぅぅ
サターニャ「……ちょっと、痛いって」
タプリス「先輩は、格好良かったんですっ……そして、本当に強かったんですっ」
タプリス「わたしにとって先輩は、一番なんですからっ」
サターニャ「……泣くんじゃないわよ、バカ」
タプリス「だって……だってぇ……」
サターニャ「……次は必ず、守ってあげるわ」
タプリス「ぐすっ……はい……はいっ……」
さおり「胡桃ちゃん、ナイスファイト」
サターニャ「コーチ……、試合、ありがとうございました」
さおり「やっぱりあなた、面白い子だわ」
さおり「私と同じだけ練習をしていたら、危なかったかもしれない」ニコッ
サターニャ「ほんとはそんなこと思ってないくせに……よく言うわね」
さおり「ふふっ、バレた?」
サターニャ「ねえ、コーチ」
さおり「何かしら」
サターニャ「自分を将来、負かせてしまう弟子、いらない?」
さおり「そんな人はいないと思うけど、そうね……考えておきましょうか」
サターニャ「次は絶対に、負けないんだから」ニコッ
さおり「ええ、その時も、受けて立つわ」ニコッ
24:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:40:06.885 :N76dqjZG0.net
ラフィエル「お疲れ様です、サターニャさん。いい試合でしたよ」
サターニャ「何、あんたたちもいたの」
ヴィーネ「まさかサターニャが準決勝まで勝ち上がるとは思わなかったわ」
ガヴリール「ああ、さすが運動馬鹿だな」
サターニャ「馬鹿って何よ! このアホ天使!」
ガヴリール「あ? なんだって!?」
タプリス「もうやめてください、胡桃沢先輩。ケンカなんてダメですよ」
サターニャ「……わかったわよ」
ヴィーネ「あのサターニャが、タプちゃんの言うことは聞くのね……」
ラフィエル「あらあら、うふふ」
タプリス「ありがとうございます、胡桃沢先輩」ニコッ
サターニャ「ふ、ふんっ。と、ところで、コーチの次の相手は誰なのかしら」
ガヴリール「ああ、決勝か? さっき準決勝の、もう一試合が終わったみたいだけど」
ヴィーネ「随分早く終わったのね。でもどうせ決勝は、さおりさんの圧勝じゃないの?」
タプリス「あ、始まるみたいですよ!」
司会者「それでは、決勝戦の始まりです!!」
司会者「両者、前へ!!」
さおり「……」スタスタ
ゼルエル「……」スタスタ
ガヴリール「はぁっ!? あれ、ゼルエル姉さんじゃないか!!」
ラフィエル「お疲れ様です、サターニャさん。いい試合でしたよ」
サターニャ「何、あんたたちもいたの」
ヴィーネ「まさかサターニャが準決勝まで勝ち上がるとは思わなかったわ」
ガヴリール「ああ、さすが運動馬鹿だな」
サターニャ「馬鹿って何よ! このアホ天使!」
ガヴリール「あ? なんだって!?」
タプリス「もうやめてください、胡桃沢先輩。ケンカなんてダメですよ」
サターニャ「……わかったわよ」
ヴィーネ「あのサターニャが、タプちゃんの言うことは聞くのね……」
ラフィエル「あらあら、うふふ」
タプリス「ありがとうございます、胡桃沢先輩」ニコッ
サターニャ「ふ、ふんっ。と、ところで、コーチの次の相手は誰なのかしら」
ガヴリール「ああ、決勝か? さっき準決勝の、もう一試合が終わったみたいだけど」
ヴィーネ「随分早く終わったのね。でもどうせ決勝は、さおりさんの圧勝じゃないの?」
タプリス「あ、始まるみたいですよ!」
司会者「それでは、決勝戦の始まりです!!」
司会者「両者、前へ!!」
さおり「……」スタスタ
ゼルエル「……」スタスタ
ガヴリール「はぁっ!? あれ、ゼルエル姉さんじゃないか!!」
25:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:41:59.156 :N76dqjZG0.net
ゼルエル「おお、ガヴリール。お前も来ていたのか」
ガヴリール「ど、どうして姉さんが、試合に?」
ゼルエル「ん? そんなの決まってるだろう」
ガヴリール「え?」
ゼルエル「これは、天界一武道会、なのだから」
ガヴリール「は? 天界一?」
ゼルエル「まさに、私のためにあるような大会! これに出ずして何とする!」
タプリス「で、でも、さおりさんは人間じゃ……」
さおり「ああ、私は人間枠の中にある、レスリング枠から出ているんです」
タプリス「じゃあ今までの相手の中には、天使が混ざってたってことですか……」
ヴィーネ「それを勝ち進んだ、さおりさんとサターニャっていったい……」
ラフィエル「悪魔であるサターニャさんが、出場できたのも驚きですね……」
さおり「あなたは……、ふふっ、相手にとって不足はありませんね」
ゼルエル「ふっ、私も久しぶりに、本気を出せそうだ」
司会者「それでは、試合開始!」
シュンッ
ガヴリール「え? 二人が消えた?」
サターニャ「上よ!」
ゼルエル「おお、ガヴリール。お前も来ていたのか」
ガヴリール「ど、どうして姉さんが、試合に?」
ゼルエル「ん? そんなの決まってるだろう」
ガヴリール「え?」
ゼルエル「これは、天界一武道会、なのだから」
ガヴリール「は? 天界一?」
ゼルエル「まさに、私のためにあるような大会! これに出ずして何とする!」
タプリス「で、でも、さおりさんは人間じゃ……」
さおり「ああ、私は人間枠の中にある、レスリング枠から出ているんです」
タプリス「じゃあ今までの相手の中には、天使が混ざってたってことですか……」
ヴィーネ「それを勝ち進んだ、さおりさんとサターニャっていったい……」
ラフィエル「悪魔であるサターニャさんが、出場できたのも驚きですね……」
さおり「あなたは……、ふふっ、相手にとって不足はありませんね」
ゼルエル「ふっ、私も久しぶりに、本気を出せそうだ」
司会者「それでは、試合開始!」
シュンッ
ガヴリール「え? 二人が消えた?」
サターニャ「上よ!」
26:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:44:54.936 :N76dqjZG0.net
シュンッ バシッ シュンッ バシッ
シュバババババッ
ヴィーネ「な、なにこれ……」
タプリス「何も見えません……」
サターニャ「二人が、空中を高速移動しながら、殴り合っているわ……」
ガヴリール「これ、球を集める漫画で見たことあるぞ……」
ラフィエル「もうレスリングってレベルじゃないですね……」
サターニャ「私との勝負なんて、茶番だったんじゃない!」
ゼルエル「やぁぁぁぁぁっ!!」
さおり「はぁぁぁぁっっ!!」
ズドンッ
シュタッ
タプリス「あ、下に戻ってきました!」
ゼルエル「……すごいな。君は、本当に人間か?」
さおり「ふっ、そういうあなたこそ、ただの天使だとは思えない」
ゼルエル「力を温存していても、埒が明かないな」
ゼルエル「一気に決めさせてもらうぞ!」
さおり「その言葉、そっくりそのまま、お返しします!」
シュンッ バシッ シュンッ バシッ
シュバババババッ
ヴィーネ「な、なにこれ……」
タプリス「何も見えません……」
サターニャ「二人が、空中を高速移動しながら、殴り合っているわ……」
ガヴリール「これ、球を集める漫画で見たことあるぞ……」
ラフィエル「もうレスリングってレベルじゃないですね……」
サターニャ「私との勝負なんて、茶番だったんじゃない!」
ゼルエル「やぁぁぁぁぁっ!!」
さおり「はぁぁぁぁっっ!!」
ズドンッ
シュタッ
タプリス「あ、下に戻ってきました!」
ゼルエル「……すごいな。君は、本当に人間か?」
さおり「ふっ、そういうあなたこそ、ただの天使だとは思えない」
ゼルエル「力を温存していても、埒が明かないな」
ゼルエル「一気に決めさせてもらうぞ!」
さおり「その言葉、そっくりそのまま、お返しします!」
27:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:46:05.162 :N76dqjZG0.net
二人「はぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」
ピシッ ピシピシッ
サターニャ「く、空気が、震えてる……」
タプリス「な、何が起きてるんですか!?」
ゼルエル「いくぞ!!」
ゼルエル「エ、ン、ジェ、ルゥゥゥゥ、波ぁぁぁぁぁぁっ!!!」
バシュゥゥゥゥゥッ
さおり「チャージ完了!!」
さおり「ア、ル、ソォォォォ、ビィィィィィィィィィムッ!!!」
ギュィィィィィンッ
サターニャ「うおっ――」
カッ
ガヴリール「まぶしっ――」
ドゴォォォォォォォォォォォン
二人「はぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」
ピシッ ピシピシッ
サターニャ「く、空気が、震えてる……」
タプリス「な、何が起きてるんですか!?」
ゼルエル「いくぞ!!」
ゼルエル「エ、ン、ジェ、ルゥゥゥゥ、波ぁぁぁぁぁぁっ!!!」
バシュゥゥゥゥゥッ
さおり「チャージ完了!!」
さおり「ア、ル、ソォォォォ、ビィィィィィィィィィムッ!!!」
ギュィィィィィンッ
サターニャ「うおっ――」
カッ
ガヴリール「まぶしっ――」
ドゴォォォォォォォォォォォン
28:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 21:48:15.128 :N76dqjZG0.net
シュゥゥゥゥ
みんな「」
ゼルエル「これでも、無傷……か」
さおり「……あなたもね」
タプリス「……ハッ! い、いったい、なにが……」
ゼルエル「言っておくが、私はあと二回、変身を残している……」
さおり「私も見せましょうか。100%中の100%を……」
ゴゴゴゴゴゴゴッ
タプリス「あわ……あわわわわ……」
ゼルエル「いざ尋常に!!」
さおり「勝負!!」
タプリス「誰かあの二人を……止めてくださぁぁぁぁぁぁいっ!!」
おしまい
シュゥゥゥゥ
みんな「」
ゼルエル「これでも、無傷……か」
さおり「……あなたもね」
タプリス「……ハッ! い、いったい、なにが……」
ゼルエル「言っておくが、私はあと二回、変身を残している……」
さおり「私も見せましょうか。100%中の100%を……」
ゴゴゴゴゴゴゴッ
タプリス「あわ……あわわわわ……」
ゼルエル「いざ尋常に!!」
さおり「勝負!!」
タプリス「誰かあの二人を……止めてくださぁぁぁぁぁぁいっ!!」
おしまい
29:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 22:01:55.512 :KRExvjDmp.net
一日一回感謝の乙
一日一回感謝の乙
30:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 22:15:12.538 :N76dqjZG0.net
タプリスはビリビリクラッシュメン
タプリスはビリビリクラッシュメン
31:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 22:22:27.673 :0zkNNpDO0.net
よむほ
よむほ
32:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 22:28:15.474 :0zkNNpDO0.net
おつおつ
サターニャちゃんは強い子
おつおつ
サターニャちゃんは強い子
33:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/05/24(水) 22:29:40.131 :lBuv35uP0.net
乙
途中からドラゴンボールになっていただと・・・
乙
途中からドラゴンボールになっていただと・・・