しえん

タプリス「天真先輩、急に呼び出してどうしたんですか？　それとどうして外で待っているんですか？」

ガヴ「で、出たんだ、あいつが」

タプリス「あいつ？」

ガヴ「あいつだよあいつ！！　天界の巨大ゴキブリが出たんだよ！！」

タプリス「えー！？　天界の生き物である天界ゴキブリがどうして地上にいるんですか！？」

ガヴ「多分、天界に帰った時に卵を持ち込んだんだと思う……」

タプリス「天界の生き物を許可なく地上に持って行くのは犯罪ですよ！！　ばれたら……」

ガヴ「ばれる前に退治しよう。その為に天使であるタプリスを呼んだんだ」

タプリス「天真先輩……」

ガヴ「タプリス、お前あいつを退治した事はあるか？」

タプリス「家に何度か出た事はありますが、いつもお母さんが退治してくれましたね」

ガヴ「私もないんだ。というかゴキブリ自体地上で初めて見た」

タプリス「どうしましょう？　私達退治できるでしょうか？」

ガヴ「仕方がない……。二人で協力して退治しよう」

タプリス「私、頑張ります！！」

ガヴ「いいか、天界ゴキブリが外に出ないようにドアを開けたらすぐに入って閉める」

タプリス「分かりました」

ガヴ「行くぞ！」

ｶﾞﾁｬﾊﾞﾀﾝ

タプリス「ふー。　ぎゃあああああああ！！！！！！！」

ｶｻｶｻｶｻ

ガヴ「どうして天界ゴキブリがドアの前で待ってるんだよ！！」

タプリス「殺虫剤とかないんですか！？」

ガヴ「使ったけど効かないんだよ。物理的に殺すしかないんだ！！」

タプリス「そんな……。天使を舐めないで下さい！　喰らえ！　天使の矢です！」

ﾋﾟｭﾝ

ｶｻｶｻ

ガヴ「やっぱり一人じゃ当らないか。二人でやるぞ！」

タプリス「はい！」

ガヴ「喰らえ！」

タプリス「えい！」

ﾋﾟｭﾝﾋﾟｭﾝ

ｶｻｶｻｶｻ

ガヴ「全然当たらないな」

タプリス「諦めずにもっと撃ちましょう！」

ﾋﾟｭﾝﾋﾟｭﾝ

ｶｻｶｻｶｻ

ﾋﾟｭﾝﾋﾟｭﾝ　ﾋﾟｭﾝﾋﾟｭﾝ

ほ

し

「

り

ガヴ「はぁ……はぁ……」

タプリス「ぜはぁ……はぁ……。全然当たりませんね」

ガヴ「百発以上は撃ったのにな。……はぁ」

ｶｻｶｻ

タプリス「白羽先輩を呼びませんか？　三人で打てば当たるかもしれませんよ」

ガヴ「出来れば呼びたくなかったんだが……」

タプリス「どうしてですか？」

ガヴ「あいつ温室育ちだしゴキブリとか見た事なさそうだろ」

タプリス「それもそうですが」

ガヴ「呼ばないよりましかもしれないな。」

タプリス「ええ」

ガヴ「もしもし、ラフィエルか。ちょっと来てほしんだが」

ラフィ「どうしたんですか、急に呼び出したりして」

ガヴ「とにかく中に入ってくれ！！　事情は中で話す」

タプリス「天真先輩の家が大変なんです！！」

ラフィ「はぁ、分かりました」

ガヴ「入るぞ」

ｶﾞﾁｬﾊﾞﾀﾝ

ラフィ「そんな急いで入ってどう……」

ｶｻｶｻｶｻ

ラフィ「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！」

タプリス「大丈夫ですか、白羽先輩！？」

ラフィ「……」ﾁｰﾝ

ガヴ「気絶してる。そんなに苦手だったのか」

ｶｻｶｻｶｻ

タプリス「ぎゃあ！　こっちに近づいてきます！」

ガヴ「仕方がない、一度出よう！！」

タプリス「白羽先輩は！？」

ガヴ「置いて行くしかないだろ！！　連れて行けない！」

タプリス「ごめんなさい、白羽先輩！！」

ラフィ「……」ﾋﾟｸｯﾋﾟｸﾋﾟｸ

ｶﾞﾁｬﾊﾞﾀﾝ

ガヴ「ふぅ……。危機一発だった」

タプリス「どうしましょう！？　白羽先輩が……」

ガヴ「別に食べたりはしないだろ。でも本当にどうやって退治しようかな。最後に頼れると言ったら」

タプリス「悪魔しかいないですよね」

ガヴ「呼びたいのは山々なんだが、前にヴィーネがゴキブリ見つけた時部屋ふっ飛ばされてな。あんまり呼びたくない」

タプリス「月乃瀬先輩が……。胡桃沢先輩はどうでしょうか？」

ガヴ「呼びたくない。サターニャなんか呼んで退治でもされてみろ、一ヶ月は調子に乗られるぞ」

タプリス「でも……」

ガヴ「仕方がない。ヴィーネ呼んで駄目だったらサターニャを呼ぼう。サターニャは最後の手段だ」

タプリス「はい」

ガヴ「部屋ふっ飛ばされないように事情話してから呼ばなくちゃな」

タプリス「そうですね」

ガヴ「もしもし、ヴィーネ。実は今家に……」

サターニャかっこいい

ヴィーネ「どうして私呼ぶのよ！？　私がゴキブリ苦手なの知ってるでしょ！！」

ガヴ「ゴキブリじゃない。天界ゴキブリだ」

タプリス「地上のゴキブリよりちょっとだけ大きいですが、基本的には地上のゴキブリと同じですから安心してください」

ヴィーネ「ちょっとってどれくらい？」

ガヴ「１メートル弱くらい……かな？」

ヴィーネ「超巨大じゃない！！　天界にはそんな奴がうじゃうじゃいるの？」

タプリス「天界でも滅多に見ませんよ！！　天真先輩は一度も見た事なかったですし、私も２，３回見た事ある程度です」

ヴィーネ「とにかく、私じゃ退治できないわ。サターニャ呼んだから四人で退治しましょう」

ガヴ「サターニャ呼んだのか！？　仕方ないな、どうせヴィーネに退治してもらえるとも思ってなかったしな」

ヴィーネ「あと、ラフィも呼んで５人で退治した方がいいんじゃない？」

タプリス「あのう……白羽先輩は…………」

ガヴ「呼んだんだけど見たとたん気絶しちゃってさ……。今部屋の中で寝てる」

ヴィーネ「可愛そうに……。ラフィのためにも早く退治しましょう」

ラフィエルは犠牲になったのだ……

しえん

サターニャ「主役登場！！　ガヴリールの家にゴキブリが出たんだって？　退治してあげるから早く入らせなさい！！」

ガヴ「ほら、今鍵開けるから少し待ってろ」

サターニャ「退治してあげたら何してもらおうかしら？」

ガヴ「天目家特性煎り豆を食わせてやる」

ｶﾞﾁｬﾝ

ガヴ「開けたぞ。開けたらすぐ閉めるから、準備しとけ」

ｶﾞﾁｬﾊﾞﾀﾝ

ｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻ

ラフィ「……」ﾋﾟｸｯﾋﾟｸﾋﾟｸ

タプリス「大きくなってます！！！！　そこを退いてください！！」

ガヴ「畜生！！　気絶しているラフィエルの天使力を吸い取ったのか。ラフィエルから離れろ！！　ヴィーネ、サターニャ、武器の準備だ！！」

ヴィーネ「気持ち悪い！！　こっち来ないで！！」ﾋﾞﾝ

ガヴ「そこまでやるな！！！　また私の部屋を壊す気か！！」

ヴィーネ「こっち来ないでっ！！」

支援

ラフィかわいそう

>>16
誤字あった。修正版↓

サターニャ「主役登場！！　ガヴリールの家にゴキブリが出たんだって？　退治してあげるから早く入らせなさい！！」

ガヴ「ほら、今鍵開けるから少し待ってろ」

サターニャ「退治してあげたら何してもらおうかしら？」

ガヴ「天真家特性煎り豆を食わせてやる」

ｶﾞﾁｬﾝ

ガヴ「開けたぞ。開けたらすぐ閉めるから、準備しとけ」

ｶﾞﾁｬﾊﾞﾀﾝ

ｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻ

ラフィ「……」ﾋﾟｸｯﾋﾟｸﾋﾟｸ

タプリス「大きくなってます！！！！　そこを退いてください！！」

ガヴ「畜生！！　気絶しているラフィエルの天使力を吸い取ったのか。ラフィエルから離れろ！！　ヴィーネ、サターニャ、武器の準備だ！！」

ヴィーネ「気持ち悪い！！　こっち来ないで！！」ﾋﾞﾝ

ガヴ「そこまでやるな！！！　また私の部屋を壊す気か！！」

ヴィーネ「こっち来ないでっ！！」

サターニャ「なによ、こんな奴武器使うまでもないじゃない」ｶﾞｼ

ｶｻｶｻｶｻｶｻ

サターニャ「捕まえたわよ。早く天界に逃がしましょう」

ガヴ「……」

タプリス「……」

ヴィーネ「……」

ガヴ「分かった。今ゲート開ける」

タプリス「私が開けます、」ｽ……　ﾍﾟﾀ　ｶﾞﾁｬ　ﾎﾟﾜｧ

ｶｻｶｻｶｻｶｻ

サターニャ「ほら、故郷に帰りなさい」ﾎﾟｲ

ｶｻｶｻｶｻ

サターニャ「ほら、退治してやったんだから煎り豆寄こしなさい」

ガヴ「ほい」

サターニャ「結構いけるじゃない」ﾎﾞﾘﾎﾞﾘ

ガヴ「悪魔って怖いな」

タプリス「そうですね」

ヴィーネ「……」

ラフィ「……」ﾋﾟｸｯﾋﾟｸﾋﾟｸ

完

おつ

乙

さすがサターニャ、魔界にも北海道があるのだろうか？
乙

サターニャ「え！？　『よしかかる』ってみんな言わないの！？！？」

>>27
ヴィーネ「絆創膏でしょ！」
サターニャ「サビヨよね」
ガヴ「バンドエイドだろ」
ラフィ「カットバンですよね」
タプリス「キズバンです」

サターニャ手を洗おう