提督「ああ。たとえばこの祥鳳さんなんかバッチリだろ。着物を着て、梅雨の道を歩く艶のある姿。このシチュエーションで、この色気は祥鳳にしか出せない」


摩耶「成る程なぁ……」


摩耶「………」


摩耶「じ、じゃあさ」


提督「ん？」


摩耶「あ、あたしはどんなシチュエーションでどんな姿が似合うと思う？」


提督「え？！　ま、摩耶かぁ……」


提督「うーん、そうだなぁ…」


摩耶「………」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

提督「………夕暮れ」


摩耶「夕暮れ？」


提督「……学生服………涙……」


摩耶「は、はぁ？」


提督「……んー、やっぱ………これかなぁ」


摩耶「どういう事だよ？」


提督「え……い、いや…」


摩耶「な、なんだよ。隠さないで言えよ」

提督「……学校で振られて、夕暮れの帰り道を泣きながら歩くシチュエーションが凄く絵になりそう」


摩耶「は、はぁ？！」


摩耶「て、てめぇいきなり何だ？！　ぶち殺されてぇのか？！」ｼﾞｬｷ


提督「ち、ちょっと待って！　馬鹿にしているわけじゃないんだ！　そうじゃなくて魅力的な意味でというか……」


摩耶「み、魅力的？」


提督「そう。最近、摩耶って実は身の回りの事に凄く気を使ってるだろ？」


摩耶「へ？///」

提督「隠さなくて良い。別に悪い事じゃないからな」


摩耶「ち、違うんだ。あ、あれは鳥海の奴が勝手に///」


提督「まぁついに摩耶にも思い人ができたのかと思うと中々感慨深いものがある……嬉しいというか寂しいというか……」


摩耶「そっか……気づいてたんだ……///」


提督「しかし、このご時世だ。是非とも添い遂げて欲しいと思う」


摩耶「どうしよう、鳥海に相談しなきゃ///」


提督「………聞いてるのか、摩耶？」


摩耶「ひ、ひゃいっ？！　き、聞いてるぜ……うん///」


提督「？」

提督「慣れないながらも頑張るその姿。俺はとても綺麗だと思う」


摩耶「き、綺麗……///」


提督「だからこそ、俺は思う。摩耶には次の様なシチュエーションが絵になると――」




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「な、何だよアイツ。アタシの事可愛いなんて良いやがって……」


「可愛いなんて……何言ってるんだよアイツは…まったく……」


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ーー


「………何か最近変だ。アイツを見てるとドキドキしちまう」


「何なんだよ畜生。ア、アイツがアタシの事可愛いなんて言うから変になっちまったんだ。……畜生」


「…………」


「……これ、どうやって使うのかな」

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ーー


「こ、こんなの絶対似合わねえよ///」


「……で、でも。アイツはこういうのが好きなんだよな……」


「ア、アイツもこれを見たら可愛いっていってくれるかな///」


「………///」


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ーー


「………これから、伝えに行く」


「だ、大丈夫だ。アタシならできる」


「………よし」

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ーー


「…………」


「……馬鹿みたいだ。何が可愛いだよ。アタシの勘違いじゃんか」


「馬鹿みてえ。ほんと馬鹿みてえだ。クソが………」


「あーあ、無駄な時間過ごしちまったなぁ……っ…」ｸﾞｽｯ


「…………っ……」ｸﾞｽｯｸﾞｽｯ


「……っ…うぐっ……うあ……うああ」


「……えぐっ……うあああ…」

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ーーーー


提督「――――のように泣きながら、夕暮れの帰り道を歩き青春を噛み締める姿が絵になると思う」


摩耶「…………」


提督「摩耶？」


摩耶「………っ…」ｸﾞｽｯ


提督「え。ま、摩耶？！」


摩耶「……こ、このクソがぁぁ！　うわああああぁあああん！！」ｶﾞﾁｬｯﾊﾞﾀﾝ


提督「な、何で泣いてんだ？　怒るなら分かるが……」



ﾊﾞｺﾞｰﾝ！！



提督「おわっ？！」


鳥海「…………」ｼﾞｬｷｯ


提督「ひ………うわああああああああ？！」




完

足りない
涙跡が残ってる状態でちょっと頬赤らめてへへっと笑う摩耶様なら見たい。乙

んで結局最後は相手と相思相愛になり昇天するんじゃねってぐらいの至福の笑顔を浮かべながらエンダアアアなクッソラブラブハッピーエンドするまでがテンプレ

続けて