1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:08:09.51 :5bEGkDhgO
「ただいま、司令官」
「えっとね今日はすごいのよ」
「じゃーん! プリンよプリン」
「いろいろなところにおねがいして、頼み込んでようやく手に入れたのよ」
「この暁様の人望の賜物なんだから」
「ただいま、司令官」
「えっとね今日はすごいのよ」
「じゃーん! プリンよプリン」
「いろいろなところにおねがいして、頼み込んでようやく手に入れたのよ」
「この暁様の人望の賜物なんだから」
2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:08:48.69 :5bEGkDhgO
「わかってるわね、ちゃんと半分こよ」
「ちょっとちょっとそっちのほうが少し大きいんじゃないの?」
「まったくもう油断もすきもないんだから」
「え? どうしたの司令官」
「……! それってもしかしてアイス!?」
「同じこと考えてたって? 一緒に食べようって?」
「最高ね! 司令官! 今日のあなたは最高に紳士だわ!」
「わかってるわね、ちゃんと半分こよ」
「ちょっとちょっとそっちのほうが少し大きいんじゃないの?」
「まったくもう油断もすきもないんだから」
「え? どうしたの司令官」
「……! それってもしかしてアイス!?」
「同じこと考えてたって? 一緒に食べようって?」
「最高ね! 司令官! 今日のあなたは最高に紳士だわ!」
3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:09:17.22 :5bEGkDhgO
「あー、おいしい。幸せ」
「司令官もおいしい? そう、よかった」
「こんなにおいしいのは暁が隣にいてくれるからって?」
「んー口説き文句としてはいまいちね」
「ふふっ、私が帰ってくるまでに考えておくこと!」
「いいじゃないどうせ暇なんでしょ」
「あー、おいしい。幸せ」
「司令官もおいしい? そう、よかった」
「こんなにおいしいのは暁が隣にいてくれるからって?」
「んー口説き文句としてはいまいちね」
「ふふっ、私が帰ってくるまでに考えておくこと!」
「いいじゃないどうせ暇なんでしょ」
4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:09:46.84 :5bEGkDhgO
「……そろそろ時間ね」
「そんな顔しないでよ、大丈夫なんだから」
「司令官は笑って見送るものよ」
「そうそう、ちょっと引きつってるけどね」
「マルナナマルマル、駆逐艦暁、出撃します……っと」
「行ってきます。司令官」
「……そろそろ時間ね」
「そんな顔しないでよ、大丈夫なんだから」
「司令官は笑って見送るものよ」
「そうそう、ちょっと引きつってるけどね」
「マルナナマルマル、駆逐艦暁、出撃します……っと」
「行ってきます。司令官」
5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:10:18.70 :5bEGkDhgO
「あー暁久しぶりー」
「まだ死んでないようで安心安心」
「そっちのろくでなしは元気?」
「はー相変わらずラブラブですなあ」
「ふーん、すましちゃってまあ」
「昔の暁だったらムキになってくれたのになあ」
「つまんないなあ、からかいがいがなくなっちゃって」
「あー暁久しぶりー」
「まだ死んでないようで安心安心」
「そっちのろくでなしは元気?」
「はー相変わらずラブラブですなあ」
「ふーん、すましちゃってまあ」
「昔の暁だったらムキになってくれたのになあ」
「つまんないなあ、からかいがいがなくなっちゃって」
6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:10:56.73 :5bEGkDhgO
「ん? ああ、もう知ってるの?」
「そうそう、とうとう七駆も私だけになっちゃった」
「悲しいけどこれ戦争なのよね」
「大丈夫だって、覚悟はしてたから」
「うちのクソご主人様は泣き喚いちゃってたけどね」
「おかげで今日来るときも絶対に死ぬなって言われちゃった」
「死んでたまるかっつーの」
「死亡フラグ立てるなっつーの」
「……」
「さて暗い話はこれで終わり!」
「今回も一緒に生き残ろうぜ! 相棒!」
「作戦名は『いのちだいじに』」
「がんばろーおー!」
「ん? ああ、もう知ってるの?」
「そうそう、とうとう七駆も私だけになっちゃった」
「悲しいけどこれ戦争なのよね」
「大丈夫だって、覚悟はしてたから」
「うちのクソご主人様は泣き喚いちゃってたけどね」
「おかげで今日来るときも絶対に死ぬなって言われちゃった」
「死んでたまるかっつーの」
「死亡フラグ立てるなっつーの」
「……」
「さて暗い話はこれで終わり!」
「今回も一緒に生き残ろうぜ! 相棒!」
「作戦名は『いのちだいじに』」
「がんばろーおー!」
7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:11:29.16 :5bEGkDhgO
「あんたらが今回の駆逐艦?」
「あたしは雷巡北上。まーよろしく」
「ああいいよ。名乗らなくって」
「どうせ覚える意味ないし」
「え? どういうことだって?」
「だってあんたらすぐ死んじゃうじゃん」
「あーもうつっかかんないでよ」
「うざいなあ」
「わかったよ。そんなににらまないでよ加賀さん」
「ごめんね、駆逐艦」
「ハイこれで仲直り」
「まあ適当にがんばってよ。私が被弾しそうなときは盾くらいにはなってよね」
「あんたらが今回の駆逐艦?」
「あたしは雷巡北上。まーよろしく」
「ああいいよ。名乗らなくって」
「どうせ覚える意味ないし」
「え? どういうことだって?」
「だってあんたらすぐ死んじゃうじゃん」
「あーもうつっかかんないでよ」
「うざいなあ」
「わかったよ。そんなににらまないでよ加賀さん」
「ごめんね、駆逐艦」
「ハイこれで仲直り」
「まあ適当にがんばってよ。私が被弾しそうなときは盾くらいにはなってよね」
8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:12:02.66 :5bEGkDhgO
「マイクチェッーク。1,2」
「みんなそろったみたいね」
「私は金剛型四番艦、霧島よ」
「この寄せ集めのくそったれ……おっと失礼。死にぞこないどもの旗艦よ」
「この作戦にはわが国の未来がかかってるらしいから、適当に頑張りましょう」
「作戦内容は簡単」
「見敵必殺。サーチアンドデストロイ」
「死ぬまで殺せってことよ。簡単でしょ?」
「これが成功したらとりあえずは補給物資のルートが確保できるらしいわ。よかったわね」
「で、作戦開始はいつ? え? 明日?」
「最高のジョークね。 こんなに笑ったのは先週の葬式以来だわ」
「……というわけで今日はこれにて解散」
「適当に親睦を深めておいてね」
「じゃまた明日」
「マイクチェッーク。1,2」
「みんなそろったみたいね」
「私は金剛型四番艦、霧島よ」
「この寄せ集めのくそったれ……おっと失礼。死にぞこないどもの旗艦よ」
「この作戦にはわが国の未来がかかってるらしいから、適当に頑張りましょう」
「作戦内容は簡単」
「見敵必殺。サーチアンドデストロイ」
「死ぬまで殺せってことよ。簡単でしょ?」
「これが成功したらとりあえずは補給物資のルートが確保できるらしいわ。よかったわね」
「で、作戦開始はいつ? え? 明日?」
「最高のジョークね。 こんなに笑ったのは先週の葬式以来だわ」
「……というわけで今日はこれにて解散」
「適当に親睦を深めておいてね」
「じゃまた明日」
9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:12:30.73 :5bEGkDhgO
「いいお酒が入ったのよ」
「これよ。ペンギンがチャームポイントよ」
「提督のものを借りてきたの。いいのよ、明日のことは明日考えれば」
「おっとっと……ありがとう」
「さて何に乾杯する?」
「……じゃあ今日も生きのびられたことに乾杯」
「ふう……」
「それにしてもこうして三人で飲むのも恒例になってきたわね」
「今だからいうけど二人の第一印象は最悪だったわ」
「扶桑は超ネガティブでいまにも死にそうだったし、霧島はナイフみたいにとがってたし」
「ふふっ。じゃあみんな最悪からスタートしたのね」
「私たち案外似たもの同士なのかもね」
「……」
「ああ、今日は月がきれいね」
「いいお酒が入ったのよ」
「これよ。ペンギンがチャームポイントよ」
「提督のものを借りてきたの。いいのよ、明日のことは明日考えれば」
「おっとっと……ありがとう」
「さて何に乾杯する?」
「……じゃあ今日も生きのびられたことに乾杯」
「ふう……」
「それにしてもこうして三人で飲むのも恒例になってきたわね」
「今だからいうけど二人の第一印象は最悪だったわ」
「扶桑は超ネガティブでいまにも死にそうだったし、霧島はナイフみたいにとがってたし」
「ふふっ。じゃあみんな最悪からスタートしたのね」
「私たち案外似たもの同士なのかもね」
「……」
「ああ、今日は月がきれいね」
10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:12:58.06 :5bEGkDhgO
「……」
「……」
「きれいなお月様ね」
「司令官も同じ月を見てるかしら」
「響は……」
「まだあっちは出てないかな」
「あ、霧島さん、扶桑さん、加賀さん」
「三人で集まって、何してるの?」
「月見酒? ……ってそんなものどこから持ってきたのよ。知らないわよ」
「じゃ私も一杯だけもらおうかしら」
「……ん。甘い」
「甘いお酒は好き。苦いのはまだちょっと苦手かな」
「え? 素直になったって?」
「もう見栄を張る相手もいないからかしらね」
「……」
「それにしても月がきれいね」
「……」
「……」
「きれいなお月様ね」
「司令官も同じ月を見てるかしら」
「響は……」
「まだあっちは出てないかな」
「あ、霧島さん、扶桑さん、加賀さん」
「三人で集まって、何してるの?」
「月見酒? ……ってそんなものどこから持ってきたのよ。知らないわよ」
「じゃ私も一杯だけもらおうかしら」
「……ん。甘い」
「甘いお酒は好き。苦いのはまだちょっと苦手かな」
「え? 素直になったって?」
「もう見栄を張る相手もいないからかしらね」
「……」
「それにしても月がきれいね」
11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:13:29.27 :5bEGkDhgO
「暁ちゃんにはお酒はまだ早いんじゃない?」
「お酒に逃げていいのは大人だけよ」
「そうよ大人はずるいのよ」
「お子様にはまだ早かったかなー?」
「あはは。冗談よ冗談」
「暁ちゃんは酔ったらからかいがいがあって面白いわね」
「明日の作戦が心配?」
「大丈夫よ私たちが守るから」
「うん、あの夜空の月にかけて誓うわ」
「ふふふ、ジュリエット気取り?生意気ね」
「仕方ないわね」
「じゃあこの国の名前を背負った」
「扶桑の名にかけて誓うわ」
「暁ちゃんにはお酒はまだ早いんじゃない?」
「お酒に逃げていいのは大人だけよ」
「そうよ大人はずるいのよ」
「お子様にはまだ早かったかなー?」
「あはは。冗談よ冗談」
「暁ちゃんは酔ったらからかいがいがあって面白いわね」
「明日の作戦が心配?」
「大丈夫よ私たちが守るから」
「うん、あの夜空の月にかけて誓うわ」
「ふふふ、ジュリエット気取り?生意気ね」
「仕方ないわね」
「じゃあこの国の名前を背負った」
「扶桑の名にかけて誓うわ」
12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:13:59.95 :5bEGkDhgO
「おはよう」
「みんな用意はいい?」
「よく眠れた?」
「親睦は深まった?」
「トイレは済ました? 神様にお祈りは? 遺書は書いた?」
「……ジョークよ」
「さて、爆笑ジョークで場も暖まったところで」
「出撃ね」
「おはよう」
「みんな用意はいい?」
「よく眠れた?」
「親睦は深まった?」
「トイレは済ました? 神様にお祈りは? 遺書は書いた?」
「……ジョークよ」
「さて、爆笑ジョークで場も暖まったところで」
「出撃ね」
13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:14:34.86 :5bEGkDhgO
「敵艦発見」
「十時の方向よ」
「重巡級2、軽巡級2、駆逐級2」
「まあ前哨戦ってところね」
「私は後ろで応援してるから、みんなやっちゃって頂戴」
「それは無理よ」
「だって持ってないんだもの」
「艦功も艦爆も艦戦も」
「持ってきたのは偵察機だけよ」
「大丈夫よ、期待されてる役割は果たすわ」
「同情なんていいからさっさと片付けて」
「私は応援してるから」
「敵艦発見」
「十時の方向よ」
「重巡級2、軽巡級2、駆逐級2」
「まあ前哨戦ってところね」
「私は後ろで応援してるから、みんなやっちゃって頂戴」
「それは無理よ」
「だって持ってないんだもの」
「艦功も艦爆も艦戦も」
「持ってきたのは偵察機だけよ」
「大丈夫よ、期待されてる役割は果たすわ」
「同情なんていいからさっさと片付けて」
「私は応援してるから」
14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:15:01.48 :5bEGkDhgO
「敵艦見ゆー」
「ああ、ほんとに戦艦級に空母級がいるんでやんの」
「めんどくさいなあ、退避してていい?」
「さっきみたいに、戦艦様たちの邪魔にならないようにさー」
「わかったよ……ちぇ」
「魚雷装填完了っと」
「じゃーいきましょうかねー」
「敵艦見ゆー」
「ああ、ほんとに戦艦級に空母級がいるんでやんの」
「めんどくさいなあ、退避してていい?」
「さっきみたいに、戦艦様たちの邪魔にならないようにさー」
「わかったよ……ちぇ」
「魚雷装填完了っと」
「じゃーいきましょうかねー」
15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:15:27.43 :5bEGkDhgO
「……」
「ぬかったわね」
「あなたらしくもない」
「相手が戦艦だったとはいえ、よけられなかった攻撃じゃないでしょ」
「またそうやって不幸不幸って。山城じゃないんだから」
「はあ、まあいいわ」
「言い残す言葉はある?」
「ちゃんと伝えといてあげる」
「私が生き残ったらだけど」
「ん? なに? 言わないとわからない?」
「戦艦扶桑はここで処分していくって言ってるの」
「文句ある?」
「……」
「ぬかったわね」
「あなたらしくもない」
「相手が戦艦だったとはいえ、よけられなかった攻撃じゃないでしょ」
「またそうやって不幸不幸って。山城じゃないんだから」
「はあ、まあいいわ」
「言い残す言葉はある?」
「ちゃんと伝えといてあげる」
「私が生き残ったらだけど」
「ん? なに? 言わないとわからない?」
「戦艦扶桑はここで処分していくって言ってるの」
「文句ある?」
16:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:16:00.31 :5bEGkDhgO
「世話をかけるわね、霧島」
「ああ、ばれてたの」
「どの道私に当たってたわよ」
「ほら私って不幸だから」
「……」
「あなたのそういうところ好きよ。霧島」
「だから泣かないで」
「ちゃんと狙ってよ」
「あの子達のこと頼んだわね」
「……ああ、空はあんなに青いのに」
「世話をかけるわね、霧島」
「ああ、ばれてたの」
「どの道私に当たってたわよ」
「ほら私って不幸だから」
「……」
「あなたのそういうところ好きよ。霧島」
「だから泣かないで」
「ちゃんと狙ってよ」
「あの子達のこと頼んだわね」
「……ああ、空はあんなに青いのに」
17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:16:29.91 :5bEGkDhgO
「敵艦発見ktkr!」
「とうとうラスボスの登場ですか!?」
「腕が鳴るなあ」
「駆逐艦は私にお任せを」
「徹底的にやっちまうのね!」
「はいはい、わかってますよー」
「まっすぐいってぶっ飛ばせばいいんでしょう?」
「とっつげーき」
「敵艦発見ktkr!」
「とうとうラスボスの登場ですか!?」
「腕が鳴るなあ」
「駆逐艦は私にお任せを」
「徹底的にやっちまうのね!」
「はいはい、わかってますよー」
「まっすぐいってぶっ飛ばせばいいんでしょう?」
「とっつげーき」
18:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:17:01.56 :5bEGkDhgO
「あらー、まいったねこりゃ」
「どうするかね。相手まだ戦艦三隻も残ってるよ」
「頼みの綱の霧島さんは大破してるし」
「こりゃあ詰みかな」
「雷撃?」
「うーんそこまで近づくのは難しいんじゃないかな」
「それともこの距離から撃ってみる?」
「博打は嫌いじゃないけどね」
「えっ?」
「本気で言ってるの? 加賀さん」
「それが期待されてる役割ってやつ?」
「まあいいけどね、どうでも」
「あらー、まいったねこりゃ」
「どうするかね。相手まだ戦艦三隻も残ってるよ」
「頼みの綱の霧島さんは大破してるし」
「こりゃあ詰みかな」
「雷撃?」
「うーんそこまで近づくのは難しいんじゃないかな」
「それともこの距離から撃ってみる?」
「博打は嫌いじゃないけどね」
「えっ?」
「本気で言ってるの? 加賀さん」
「それが期待されてる役割ってやつ?」
「まあいいけどね、どうでも」
19:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:17:32.34 :5bEGkDhgO
「……」
「……」
「……」
「やっぱり痛いわね」
「飛行甲板が壊れてしまったわ」
「弓も矢も、どこかにいってしまった」
「でもまあ雷撃は命中したみたいね」
「さすがねハイパー北上さん。このスーパー加賀が命をかけた甲斐はあったわ」
「……冗談よ」
「……」
「なんだあなた、そんな顔もできるんじゃない」
「……」
「……」
「……」
「やっぱり痛いわね」
「飛行甲板が壊れてしまったわ」
「弓も矢も、どこかにいってしまった」
「でもまあ雷撃は命中したみたいね」
「さすがねハイパー北上さん。このスーパー加賀が命をかけた甲斐はあったわ」
「……冗談よ」
「……」
「なんだあなた、そんな顔もできるんじゃない」
20:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:18:00.40 :5bEGkDhgO
「……」
「何を笑ってるの? 化け物共」
「私がもう何もできないと思っているの?」
「私は霧島、金剛型四番艦」
「たとえ大破していようが関係ない」
「戦艦との殴り合いは、望むところよ」
「私をなめるな」
「霧島をなめるな」
「金剛型をなめるな」
「……」
「ああ、懐かしいわねその目」
「昔はよくそんな目で見られていたわ」
「じゃあね化け物。あの世であったらもう一発殴ってやるから」
「……」
「何を笑ってるの? 化け物共」
「私がもう何もできないと思っているの?」
「私は霧島、金剛型四番艦」
「たとえ大破していようが関係ない」
「戦艦との殴り合いは、望むところよ」
「私をなめるな」
「霧島をなめるな」
「金剛型をなめるな」
「……」
「ああ、懐かしいわねその目」
「昔はよくそんな目で見られていたわ」
「じゃあね化け物。あの世であったらもう一発殴ってやるから」
21:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:18:32.91 :5bEGkDhgO
「うわーどんびきだわ」
「大破してるのに敵陣に単機特攻なんて」
「あの人はもうちょっとクールだと思っていたのに」
「なんていってる場合じゃないか」
「後、敵は戦艦級一体だけだけど……」
「問題はこっちの戦力も少ないってことだよね」
「おまけにあっちは無傷だし」
「これなんて無理ゲー?」
「ん? なにあれ撤退準備してる?」
「ああそっか。もうすぐ日が落ちる」
「夜戦になったらさすがに分が悪いってことか」
「……でも」
「逃げられないよ、漣はしつこいから」
「うわーどんびきだわ」
「大破してるのに敵陣に単機特攻なんて」
「あの人はもうちょっとクールだと思っていたのに」
「なんていってる場合じゃないか」
「後、敵は戦艦級一体だけだけど……」
「問題はこっちの戦力も少ないってことだよね」
「おまけにあっちは無傷だし」
「これなんて無理ゲー?」
「ん? なにあれ撤退準備してる?」
「ああそっか。もうすぐ日が落ちる」
「夜戦になったらさすがに分が悪いってことか」
「……でも」
「逃げられないよ、漣はしつこいから」
22:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:19:07.74 :5bEGkDhgO
「あーあ、何をやってるのかね。あのお子ちゃまは」
「探照灯なんて使ってさ、格好の餌食じゃん」
「もうあんなにぼろぼろなのにさ」
「なんでそこまでするかね」
「水雷魂ってやつ? やだやだ」
「だから駆逐艦は嫌いなんだよ」
「死にたがりの馬鹿野郎め」
「ほら敵が砲撃体制にはいってんじゃん」
「いくらなんでも避けられないね」
「……」
「ああ、今回の博打はあたしの勝ちか」
「あーあ、何をやってるのかね。あのお子ちゃまは」
「探照灯なんて使ってさ、格好の餌食じゃん」
「もうあんなにぼろぼろなのにさ」
「なんでそこまでするかね」
「水雷魂ってやつ? やだやだ」
「だから駆逐艦は嫌いなんだよ」
「死にたがりの馬鹿野郎め」
「ほら敵が砲撃体制にはいってんじゃん」
「いくらなんでも避けられないね」
「……」
「ああ、今回の博打はあたしの勝ちか」
23:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:19:37.74 :5bEGkDhgO
「はあ……」
「総司令からは『作戦ご苦労、各々の鎮守府に帰り、次の指令を待て』ってだけかー」
「まあ知ってたけど薄情だよねー」
「でも無事帰ってきたのが私たちだけだって知って、ちょっと顔が引きつってたのは気分よかったね。メシウマ!」
「ざまあみろー。貴様の宇宙に私が亀裂を刻んでやったぜ」
「はっはっはっはー……」
「あーあ、帰ったらまたくそご主人様の相手かー」
「やだなーもう」
「……今日はカレーうどんでも作ってもらお」
「じゃあまた次の作戦で会おう」
「あばよセリヌンティウス!」
「はあ……」
「総司令からは『作戦ご苦労、各々の鎮守府に帰り、次の指令を待て』ってだけかー」
「まあ知ってたけど薄情だよねー」
「でも無事帰ってきたのが私たちだけだって知って、ちょっと顔が引きつってたのは気分よかったね。メシウマ!」
「ざまあみろー。貴様の宇宙に私が亀裂を刻んでやったぜ」
「はっはっはっはー……」
「あーあ、帰ったらまたくそご主人様の相手かー」
「やだなーもう」
「……今日はカレーうどんでも作ってもらお」
「じゃあまた次の作戦で会おう」
「あばよセリヌンティウス!」
24:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:20:11.79 :5bEGkDhgO
「はーつかれたつかれた」
「おつかれー」
「何?駆逐艦」
「ああ、あのときの魚雷?」
「別に感謝されるほどじゃないよ」
「あんたが足止めしてくれなきゃ外してただろうし」
「むしろ囮になってくれてありがとうって感じ」
「何ニヤニヤしてんのさ」
「うざいなあもう」
「まあいいや、じゃあね暁」
「帰りに羊羹でももらってかえろーっと」
「はーつかれたつかれた」
「おつかれー」
「何?駆逐艦」
「ああ、あのときの魚雷?」
「別に感謝されるほどじゃないよ」
「あんたが足止めしてくれなきゃ外してただろうし」
「むしろ囮になってくれてありがとうって感じ」
「何ニヤニヤしてんのさ」
「うざいなあもう」
「まあいいや、じゃあね暁」
「帰りに羊羹でももらってかえろーっと」
25:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/11/09(水) 22:20:51.36 :5bEGkDhgO
「司令官まだおきてる?」
「もうなんて顔してるのよ」
「信じてたって?」
「嘘ばっかり。目が真っ赤よ」
「ふふふ、わかったわよ。私の司令官はとっても頼もしくてやさしいからね」
「うん。大丈夫だから」
「暁はここにいるよ」
「あはは。なにそれプロポーズ?」
「……ああそっか。でもそういうストレートな言葉のほうが、私は好きよ?」
「うん」
「ただいま、司令官」
終わり
「司令官まだおきてる?」
「もうなんて顔してるのよ」
「信じてたって?」
「嘘ばっかり。目が真っ赤よ」
「ふふふ、わかったわよ。私の司令官はとっても頼もしくてやさしいからね」
「うん。大丈夫だから」
「暁はここにいるよ」
「あはは。なにそれプロポーズ?」
「……ああそっか。でもそういうストレートな言葉のほうが、私は好きよ?」
「うん」
「ただいま、司令官」
終わり