ガヴリール「せっかくだし、ゲーム始めからやろうぜ」

タプリス「ええ～……めちゃくちゃ怖そうじゃないですかそれ……」

ガヴリール「いいからいいから、ヴィーネ達が来るまで遊んでようよ。ムービーざっと流して進んでいくぞー」

タプリス「あわわわわ、もう怖いんですけど」

ガヴリール「ここら辺はまだ怖くないから大丈夫」

ラフィエル「あ、カメラを手に入れました」

ガヴリール「このゲームはカメラで敵を倒していくんだ。重要アイテムだぞ」

タプリス「へぇ～、変わってますね」

ラフィエル「……あれ？ここ私たちが来た時にガヴちゃんがやってたとこですよね」

ガヴリール「うん」

タプリス「あ、周回プレイですか？」

ガヴリール「いや初めてだよ」

タプリス「さっき夜通し遊んでたって……」

ガヴリール「怖くてコントローラー持ったままずっと突っ立ってた」

タプリス「徹夜で！？」

ラフィエル「本当の意味で時間の無駄ですね」

ガヴリール「いいだろ時間の無駄使い。贅沢で」

タプリス「ひぃぃぃぃ、絶対何か出ますよこれ！」

ガヴリール「お、おいタタタタプリス、お前やれ」

タプリス「ええ！？私が！？」

ガヴリール「お前後輩だろ。言うこと聞け」

タプリス「こう言う時は先輩方が身を呈してくれるものなんじゃ！？」

ラフィエル「頑張ってくださーい」

ガヴリール「ほら早く」

タプリス「そんなぁ！あうあう」


タプリス「ぎゃああああああ出たあああ！！どうしよどうしよどうしよ！？」

ガヴリール「ばかっ！カメラだよ！カメラで戦え！」

タプリス「かめらっ、カメラ！？どうやってカメラ使うんですか！！」

ガヴリール「ああ！ちょっ、逃げろやられてる！」

タプリス「あわわわわカメラカメラ！」

ラフィエル「たしか△ボタンって書いてありましたよ」

タプリス「ふええええしぇんぱい△ボタンがありませぇん……！」ﾍﾞｿﾍﾞｿ

ガヴリール「ないわけないだろ！右手のとこだよ！」

かわいい

ラフィエル「やられちゃいましたね」

タプリス「無理です！先輩やってください」

ガヴリール「やだよ私だって怖いもん！」

ラフィエル「なんでそんなに怖がってるのに続けるんですか」

ガヴリール「なんか癖になると言うか、気になっちゃうんだよね」

タプリス「天真先輩、意外と好奇心ありますもんね」

ラフィエル「怖いもの見たさというやつでしょうか？」

タプリス「確かに私もここでやめてしまうと続きが気になってきます」

ラフィエル「あの女の人どうなるんでしょうね？ストーリーに引き込まれますねー」

ガヴリール「撮影して霊を退治するってコンセプトがいいですよね。カメラを構えると視野が狭くなって余計怖くなるのもちゃんと考えられてると思います！」


タプリス「…………」

ラフィエル「…………」

ガヴリール「…………」


ガヴリール「お前らが敬語で話すせいでうつったんだろ！！？」

ラフィエル「敬語のガヴちゃん可愛すぎます！！」

タプリス「先輩！先輩！もう一回！！」

ラファエル？

ガヴリール「………………」

ラフィエル「もー、お布団から出てきてくださいよ」

タプリス「照れちゃってる先輩可愛いです」

ガヴリール「うっせ、帰れよお前ら。私もうここから出ないから」

ラフィエル「仕方ないですね」

ラフィエル「お邪魔しまーす」ﾓｿﾞﾓｿﾞ

ガヴリール「おい！潜り込んでくんな！」

タプリス「私もっ！ふおおお！？天真先輩の匂いに包まれる！？」

ガヴリール「こ、こらっ！ラフィ変なとこさわるな！」

ラフィエル「だってよく見えないんですもーん。あらあらなんだかここの部分柔らかいですねー」ﾑﾆﾑﾆ

ガヴリール「ひゃあっ！？」

タプリス「あいたっ！先輩蹴らないでください！」


「………………」


「……」

Youtuberネタか

ピンポーン


『…………』

『あれ？出ないわね』

ピポピポピポピポピンポーン

『こらサターニャ。近所の人にも迷惑だからやめなさい』

『大悪魔様達を締め出すなんていい度胸じゃない！』


ドア「」ガチャ


ヴィーネ「ガヴー？」

サターニャ「やけに静かね……って」

ヴィーネ「……なにこれ」


ラフィエル「ZZZ」
ガヴリール「ZZZ」
タプリス「ZZZ」


サターニャ「天使が抱きあって寝てるわ」

ヴィーネ「……ラフィとタプちゃん、ずるい」

サターニャ「そうね。炎天下の中、買い物に行ってきた私達を出迎えもせず寝ているなんて、罰が必要だわ」

サターニャ「ヴィネット、そっちの足持ちなさい。どかすわよ」

ヴィーネ「サターニャ？」

サターニャ「よいしょっと」ｸﾞｲ

サターニャ「おろすわよー」ﾎﾞﾄﾝ

タプリス「ふぐっ……ZZZ」

ヴィーネ「もうちょっと優しく下ろしなさいよ」




タプリス「さむい……」ﾌﾞﾙ

ラフィエル「んー……」ﾑｸ

タプリス「……なんですかこれ」


ヴィーネ「ZZZ」
ガヴリール「ZZZ」
サターニャ「ZZZ」


ラフィエル「悪魔の方々が、ガヴちゃんに抱きついて寝ていますね……」

ヴィーネ「さて、今日は一体なにをする日でしょうか、ガヴリール！」

ガヴリール「タコパ・セカンド」

ヴィーネ「違う！はい、サターニャ！」

サターニャ「宿題をみんなでやりましょうの会です」

ヴィーネ「その通りです」

ヴィーネ「去年ギリギリになって泣きついてきたあなた達も、早めにコツコツやれば良い夏休みを過ごせるのよ」

ガヴリール「それにしたって早くない？もっと後でいいじゃん」

ヴィーネ「そう言ってガヴは最終日までやらないタイプでしょ」

ヴィーネ「あんた去年、半分写したくせに全然終わらなくて、泣きながら宿題やったの覚えてないの？」

ガヴリール「ひっ、ヴィーネこわいヴィーネこわい……」

サターニャ「ガクガクブルブル」

タプリス「いったい何があったんですか？」

ラフィエル「エンターテイメントです」

タプリス「うわ……本当に天真先輩が勉強教わってる……！」

ガヴリール「なんだよ」

タプリス「ありえない！むしろ白羽先輩が教わる事だってあったのに……！」

ラフィエル「私はガヴちゃんがたくさん頼ってくれるようになって嬉しいですけどね」

ラフィエル「ガヴちゃんに教えるためにしっかり学ぼうと思いますし」

ガヴリール「ラフィ変なことするから教わるのはヴィーネがいい」

ラフィエル「そんなぁ」

ラフィエル「教える代わりにちょっとしたご褒美を貰ってるだけじゃないですか」

ガヴリール「教える代わりに耳を咥えたりするのはご褒美じゃなくてセクハラって言うんだ」

サターニャ「ラフィエルー、ここわかんないんだけど」

ラフィエル「あー、それはフェノールフタレイン溶液が答えです」

サターニャ「即答なんて、あんたやっぱ頭いいのね！」

ヴィーネ「サターニャ、今あなたがやっている宿題は物理よ」

ガヴリール「さすがに気づけよ」

ガヴリール「ヴィーネー、わかんない」

ヴィーネ「んーと、ここはねー……こことここに例文があるでしょ」

ガヴリール「ふんふん、なるほど」

ヴィーネ「……教える代わりにご褒美かぁ」

ガヴリール「ヴィーネ？」

ヴィーネ「ガヴ、私もご褒美もらっていい？」

ガヴリール「えぇ？ヴィーネまでラフィみたいな事するの？やだよ」

ヴィーネ「ちょっとだけだから」

ガヴリール「何すればいいの？」

ヴィーネ「じゃあガヴを抱っこさせて」

ガヴリール「お前らのご褒美って意味わかんない。ほんとに」

ヴィーネ「あーガヴちっちゃくてかわいー」ｷﾞｭｰ

ガヴリール「ヴィーネ、苦しい」

ヴィーネ「ごめんごめん、テンション上がっちゃって。さ、次の問題行きましょ」

ガヴリール「うぇー、もういいよ飽きた」

ヴィーネ「そんな事言ってるとお仕置きしちゃうわよー？」ｺﾁｮｺﾁｮ

ガヴリール「んひゃっ！？や、やめてヴィーネ！」

ヴィーネ「あー！かわいいー！」ｷﾞｭｰ


サターニャ「目に毒だわ」

ラフィエル「なんなんですかこの雰囲気」

タプリス「羨ましすぎて天真先輩も月乃瀬先輩もどっちも代わって欲しいです」

タプリス「でもそしたら私が私にコチョコチョするはめに……」

サターニャ「ヴィネット、自分の宿題は……？」

ヴィーネ「もうちょっと、もうちょっとだけ！」

ガヴリール「いま夏だぞ。暑い」ｽｯ

ヴィーネ「ああ～、ガヴ～……」

ラフィエル「わかりますよヴィーネさん。ガヴちゃんのお尻ってとっても柔らかいんですよね」

ラフィエル「私も隙をみて膝に乗せたりするんですが、太ももに伝わる感触がなんとも……うふふ」

ガヴリール「え……そんな理由で今まで抱っこしてたの？」

ラフィエル「あっ」

ガヴリール「ラフィなりのお茶目ないたずらだと思ってたのに」

ガヴリール「確かにたまに、お尻揉まれたり顔をうずめられたりした事もあった……」

ガヴリール「まさか私の身体に興奮して……！？」

ラフィエル「が、ガヴちゃん？違いますよ？ガヴちゃんの反応が可愛いから―――」

ガヴリール「こ、来ないで！」

ラフィエル「」ｶﾞｰﾝ

ラフィエル「慈愛に満ちた天使は時に愛情が溢れ出てしまうことがあるんです」

ガヴリール「そうですね白羽さん」

ラフィエル「やだやだっ、ガヴちゃん！いつもみたいにラフィって呼んでくださいよぅ」

ヴィーネ「ガヴ、その辺で許してあげて？」

ガヴリール「そうですね月乃瀬さん」

ヴィーネ「私も同類扱いされてる！」ｶﾞｰﾝ

しえしえ

ヴィーネ「むー」

ラフィエル「ヴィーネさん？どこかで詰まりました？」

ヴィーネ「まあ、詰まったといえば詰まったわね……」

ラフィエル「ヴィーネさんが悩むような問いって……あー」

ラフィエル「『私の理想の悪魔像』ですか」

ヴィーネ「こういうの苦手なのよね……」

ラフィエル「私たちは下界の他に天界、魔界から課題が出るので厄介ですよねぇ」

ヴィーネ「ラフィはどんなの出てるの？」

ラフィエル「『天使のあるべき姿とは』です」

ヴィーネ「どっちも同じようなものなのね。でも私、そっちの課題をやりたいぐらいだわ」

ヴィーネ「理想の悪魔像ってなんなのよ。思い浮かんでたら苦労してないわよ……」

ラフィエル「んー、それならそれぞれお互いの課題をやるのはどうでしょう？」

ヴィーネ「えっ、それはズルいんじゃ」

ラフィエル「他人の意見を参考にするようなものですから、問題はないと思いますが」

ヴィーネ「確かに……じゃ、じゃあお願いするわラフィ」

ラフィエル「お任せください！」

ラフィエル「えーっと……」

ラフィエル「各国の首脳をそそのかし、戦争を引き起こして人々を混乱の渦へと……」

ヴィーネ「ちょちょちょちょっと待て！」

ヴィーネ「極悪人か！！それ提出するの私よ！？」

ラフィエル「ですが、天界の悪魔対策マニュアルにも、このような事が起きた時の対処法が書かれていまして」

ヴィーネ「天界の悪魔像こっわ！！」

ガヴリール「…………」ｶｷｶｷ

ガヴリール「」ﾄﾝﾄﾝ

サターニャ「？」

サターニャ「…………！」ﾌﾞﾌｯ

サターニャ「」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

ガヴリール「」ﾆﾔﾆﾔ

ヴィーネ「？」


サターニャ「」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

ガヴリール「？」

ガヴリール「んぐふ……っ！？」

ガヴリール「ぶっ……ごっほ、ぶぷ」

ヴィーネ「ガヴ？」

ガヴリール「なんでもない」

サターニャ「」ﾆﾔﾆﾔ

ガヴリール「」ﾁｮｲﾁｮｲ

サターニャ「」ﾁﾗ

サターニャ「ぶぶふぅぅぅううう！！」

ガヴリール「うひゃひゃひゃひゃ！！」

ヴィーネ「ガヴリール！サターニャ！」

ガヴリール「はい」

サターニャ「はい」

ヴィーネ「いま何をやっていましたか」

ラフィエル「教科書に落書きしあって遊んでましたよー」

ガヴリール「おいラフィエル！」

サターニャ「告げ口なんて最低よ！」

タプリス「うわ、メアリーに矢が刺さってます！」

ガヴリール「大丈夫。恋の矢だから」

タプリス「頭からお尻まで貫通させる恋の矢なんて聞いた事ありませんよ！」

ラフィエル「何か血のようなものが噴出してますが」

サターニャ「大丈夫。恋の汁だから」

タプリス「恋の汁ってなんですか！？」

ヴィーネ「真面目にやれ」

ガヴリール「はい」

サターニャ「はい」

支援

ヴィーネ「ガヴもサターニャもあまり進んでないじゃない」

サターニャ「だってやる気でないもの。なんで休みの時まで勉強しないといけないのよ～」

ガヴリール「宿題はんたーい」

タプリス「実は私もちょっと疲れました……」

ヴィーネ「仕方ないわね。今からお菓子作ってあげるから、それまでもうちょっとだけ頑張りなさい」

ガヴリール「おお、ヴィーネのお菓子！」

ラフィエル「うふふ、楽しみですねっ」

ヴィーネ「その代わりガヴとサターニャはこのページまで進めること。やってなかったらお菓子あげないからね」

ガヴサタ「はぁい」

ラフィエル「ヴィーネさん、手伝いますっ」

ヴィーネ「ありがとラフィ」

タプリス「ううぅ……この問題全然わかりません。どうやって解くんでしょう？」

ガヴリール「んー？」

ガヴリール「タプリスよく見ろよ。それはその公式じゃなくてこっち使うんだ」

タプリス「えっ、あっ。たしかに……」

タプリス「天真先輩、勉強できるじゃないですか！」

ガヴリール「私はやらないだけで頭いいんだ。一年前の内容ぐらいわかるよ」

タプリス「次の問題も見てくださいっ」

ガヴリール「頭良くても教えるとは言ってない」

タプリス「せんぱぁい……！」

ガヴリール「代わりにサタニキア先輩が見てくれるぞ」

サターニャ「わ、わたし！？」

サターニャ「…………」

サターニャ「生類憐みの令」

タプリス「胡桃沢先輩、私の宿題数学です」

ガヴリール「よくそんなの覚えてたなお前」

タプリス「えーっと、次の問題は」ｶﾘｶﾘ

ガヴリール「あーだっる。だっる」ｶｷｶｷ

サターニャ「………………」

サターニャ「んなーっはっはっは！！」

サターニャ「我こそは闇の支配者！！この世界を滅ぼしてくれる！！！！」

タプリス「急になんですか！？！？」

ガヴリール「…………！！」

ガヴリール「出たな大魔王サタニキアン！！世界は私が守る！！！」

タプリス「天真先輩！？」

サターニャ「くらえ！サタニキアンパーンチ！」

ガヴリール「エンジェルシールド！」

タプリス「二人が宿題やりたくなさすぎて壊れました！！」

ガヴリール「ガヴリールドロップキック！」

サターニャ「ごっふ！」

サターニャ「サタニキアンホールド！」

ガヴリール「し、しまった！離せ！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

サターニャ「ふふふふ、こうなってはあんたもおしまいねガヴリール……！」

ガヴリール「くっそおおお！」

ガヴリール（うっわ、サターニャの胸やわらっか）

サターニャ（なにこれ、ガヴリール抱き心地良すぎ）

ガヴリール「は、離せよさたーにゃぁ」ﾓｿﾞﾓｿﾞ

サターニャ「そ……そうはいかないわ、がゔりーるぅ」ｸﾈｸﾈ

タプリス「すとっぷ！すとっぷ！！」

タプリス「なんかピンク色のオーラが出始めてます！やめてくださいよ！！」


ヴィーネ「楽しげな声が聞こえるんだけど」

ラフィエル「ぷくくく。あとで動画で見せてあげますね」

ヴィーネ「撮ってたのかよ」

ヴィーネ「みんなー、できたわよー」

ガヴリール「待ってました！」

タプリス「わぁ～！美味しそうなドーナツです！」

ラフィエル「それと、夏らしくラッシーを作ってみました」

サターニャ「名犬？」

ラフィエル「あ、名犬の方もサターニャさんのために用意してあります。食べます？」

サターニャ「い、いいらないわよ」

タプリス「美味しいですね～！」

ガヴリール「さすがヴィーネだな」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ヴィーネ「えへへ、ありがと」

サターニャ「ふふん」

ラフィエル「なんでサターニャさんが自慢げにしてるんですか」

サターニャ「ん、なんか痒いわ」ｶﾘｶﾘ

タプリス「そういえば私もさっきから……」


ぷ～～～～ん


ヴィーネ「あ、蚊が」

ガヴリール「おいおいまじかよ。早く始末しないとまた誰か刺されるぞ」

サターニャ「ふんっ」ﾊﾟﾝ!!!!

サターニャ「逃げられた」

ヴィーネ「逃げられたっていうか、叩く力が強くて風圧で飛ばされてるのよ」

サターニャ「うっとおしいわね！」

タプリス「えいっ、えいっ！あれ、どこに行きました？」

ガヴリール「早く処理してくれよ。刺されたくないぞ私」

ラフィエル「もう、みなさんダメですよ」

ラフィエル「小さな虫も懸命に生きているんです。私たち天使は命を平等に扱い尊重しなければなりません」


ぷぅ～～～～ん　ちゅー


ラフィエル「あっ、刺されました！かゆっ」ﾎﾞﾘﾎﾞﾘ

ラフィエル「…………」

ラフィエル「あの罪深い虫けらに裁きを」

ヴィーネ「さっきと言ってることが違う」

サターニャ「くっ、こいつ見つけてもすぐ視界から消えるわ！」

ヴィーネ「あっ！ガヴ、そこっ、上のほう！」

ガヴリール「アホか！私じゃ届かないっての！」ﾋﾟｮｲﾝﾋﾟｮｲﾝ

タプリス「ぴょんぴょんしてる先輩かわいい！」


パシンッ


ラフィエル「仕留めました！」

ガヴリール「でかしたラフィエル！」

サターニャ「よくやったわ！」

ラフィエル「…………」

ラフィエル（拭くものがありませんね）

ラフィエル「サターニャさーん。なでなでしてあげますねー♪」

サターニャ「いやよ！？あんたそれ虫つぶした手じゃない！！！」

ヴィーネ「手洗ってこいよ……」

しえ

ガヴリール「……」ｳﾂﾗｳﾂﾗ

ヴィーネ「ガヴ？眠いの？」

ガヴリール「んーん」

ヴィーネ「もうそんなにフラフラしちゃって」

ヴィーネ「ほら、毛布かけてあげるから少し寝ちゃいなさい」

ガヴリール「んー」

ヴィーネ「もう、まるで子供よ？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

ガヴリール「ゔぃーねー……ZZZ」

ヴィーネ「…………」

ヴィーネ「……ガヴ」ｽｽｽ

サターニャ「おい」ｶﾞｼ

ラフィエル「いま完全にガヴちゃんにキスしにいく態勢でしたよ」

ヴィーネ「ごめん理性が」

支援

ザアアアアアアアア


タプリス「あっ、雨」

ラフィエル「あらあら結構すごい勢いですね」

ヴィーネ「雷警報まで出てるわよ」

サターニャ「帰るの面倒くさいわね。もう陽も落ちてるし、このままガヴリールの家に泊まってく？」

ヴィーネ「布団がないけど……」

ラフィエル「私が神足通で持って来ますよ」

サターニャ「あんたはそのまま帰れそうね」

ラフィエル「仲間外れは良くありませんよ。サターニャさん」

ヴィーネ「布団は持ってくるとして、どうやって敷きましょうか。テーブルを隅にどかして適当に？」

ラフィエル「そうですね」

サターニャ「ガヴリールはどこで寝るのかしら」

ラフィエル「……」

タプリス「……」

ヴィーネ「……」

ラフィエル「枠は左右の二つですが」

ラフィエル「とりあえず旧知の仲である私は決定ですかね」

サターニャ「いやいやいやライバルである私が隣に行くのが普通でしょ」

ヴィーネ「私がどれだけガヴのお世話してると思ってるのよ。ガヴと一緒に寝るとたまに抱きついてくるのよ」

タプリス「あのぉ、そもそもいま天真先輩が寝てると、この後目が冴えちゃって一緒に寝てくれないのでは？」

ヴィーネ「ガヴ、起きて。起きなさい」ﾕｻﾕｻ

サターニャ「目を開けるのよガヴリール」

ラフィエル「ガヴちゃん朝ですよー」

ガヴリール「んー、なにー……？」

タプリス(私、この先輩方を尊敬してていいんでしょうか)

ピカッ　ピシャーン　ゴロゴロゴロ

バリバリバリ


サターニャ「すごい雷ね」

タプリス「ううう、ちょっと怖いです」


ガラガラピシャーン！！！

フッ


『ててて停電ですか！？』

『あっ、ちょっ！？やめてくださいガヴちゃん……！何も見えないからってそんなこと、あぁん！』

『おい！？あたかも私が何かしてるかのような声を出すな！！』


パッ


ヴィーネ「あ、電気付いたわ……って」

ラフィエル「」ﾊﾟｧｧｧ

タプリス「」ﾊﾟｧｧｧ

ガヴリール「」ﾊﾟ…ﾊﾟﾊﾟ…ﾁｶｯ…ﾁｶｯ

ヴィーネ「なんだ天使の輪の光ね」

サターニャ「ガヴリールの点滅して今にも消えそうなんだけど大丈夫なの？」

ガヴリール「もう勉強する気分でもなくなったな」

サターニャ「天使の明かりを頼りにしてまで宿題やらなくてもいいでしょ」

ラフィエル「あ、ではせっかく夏なので、怖い話でもしませんか？一話話すごとに私たちが順に光を消していくということで」

ヴィーネ「ひっ……や、やめましょうよ！そんな事しても誰も得しないわ！」

タプリス「あの、その方法だと3話しか話せない事になりますが……」

ガヴリール「ビビりすぎてヴィーネのツッコミスキルが消えてる」

ガヴリール「そういえば百物語って最後のロウソクを消すと何かが起こるんだよな」

ラフィエル「下界ではそういう逸話がありますね」

ガヴリール「よしやってみようぜ」

ヴィーネ「や、やめようってば！！」

ほ

ガヴリール「インターホンの音が何度も何度も鳴り響き……」

ヴィーネ「ひぃぃぃぃ！」


ラフィエル「そこには真っ赤な頭部が……」

ヴィーネ「きゃあああ！」


タプリス「え、えっと、突如掃除用具が倒れ、中から女が……」

ヴィーネ「いやあああ！」


ゴゴゴゴゴ

サターニャ「なんか魔法陣が現れたわ！？」

ガヴリール「出るのか！？何かが出てくるのか！？」

ラフィエル「ワクワクしますねぇ」

ヴィーネ「いやあああ！！恐ろしい化け物が召喚されるんだわ！助けてえええ！！」

ボボン

サターニャ「ん？」



ガヴリール「……」

ヴィーネ「……」

タプリス「え？」

ラフィエル「サターニャさんが魔法陣から出てきました」

タプリス「これって怪談話をしている場所に最も近い悪魔が召喚されたって事ですか？」

ラフィエル「そのようですね」

ガヴリール「ほらヴィーネ、恐ろしい化け物が召喚されたぞ。怖がれ」

ヴィーネ「あーうん。こわーい」

サターニャ「期待に応えられなくてごめんね。ヴィネット」

ヴィーネ「電気、復旧したけど……もう遅いし寝ましょうか」

ガヴリール「私ゲームするー」

サターニャ「私も夜更かしするわ！」

タプリス「私は結構眠気が……ふぁぁ」

ヴィーネ「全くもう、タプちゃんも眠たがってるでしょ？明るくしてたら寝れないじゃない」

ガヴリール「大丈夫大丈夫。音もそんな出ないし、暗い方が楽しいゲームだから」

タプリス「またあれですか！？」

ラフィエル「え、ヴィーネさんのいる所であのゲーム遊ぶんですか？」

ガヴリール「え？うん」ﾎﾟﾁ　ｳｨｰﾝ

サターニャ「ひぃぃぃ！？何よこいつ急に出て来たわ！！」

ガヴリール「サターニャ！フィルム！さっき拾ったやつ使え！」

タプリス「うひゃあ！？蓋が勝手に閉まりました！？」

ラフィエル「わー、こわーい」ﾆｺﾆｺ

サターニャ「あわわわわ、ガヴリールやりなさいよぅ……」

ガヴリール「もうコントローラー持つの嫌だよ。生気が吸われる気がする」

タプリス「わ、わわわたしももう無理です」

タプリス「ひっ！？ひぃぃぃ画面にお化けがぁぁ！？」

ガヴリール「ぎゃあああああ」

サターニャ「いやあああああ」

ラフィエル「あ、このゲームずっと放置してるとお化けのスクリーンセーバーが動くそうですよ」

ヴィーネ「」

サターニャ「ヴィネット？ヴィネット～？」

ガヴリール「これ寝てるな。ラフィ布団かけてあげてくれ」

ラフィエル「おやすみなさいヴィーネさん。安らかに」

タプリス「寝てるって言うか、これは気絶じゃ」

チュンチュン


ヴィーネ「ん……んん……」

ヴィーネ「あさぁ？」


ガヴリール「やったあああ！！倒したぞついに！！」

サターニャ「長かった……！本当にここまで長かったわ！」

ラフィエル「みんなで力を合わせて一つの事を成し遂げる。私感動しましたっ」

タプリス「言葉では言い表せない達成感が溢れています！」


ヴィーネ「あら、みんな朝早いのね」

ヴィーネ「うふふ、とっても元気そうだし勉強会2日目やっちゃいましょうか！」

ガヴリール「……」
サターニャ「……」
ラフィエル「……」
タプリス「……」


「「「すみません寝かせてください」」」


ヴィーネ「うわっ！クマすご！」



完

おつ

おつ

珍しくタプも絡んで満遍なく仲良しないいお話でした
乙乙

乙乙

乙
ガヴハーレムか、みんなガヴちゃん大好きで良いな～
こういうみんな揃ってほのぼのしているのほんと好き！
でもヴィーネの口調が多少おかしく感じたかな

良いよね
乙

ガヴハーは平和だからもっと増えろ

乙

>>50
ガヴにキスしようとした時点で(ry

>>53
死ね