杏奈「えっと、今杏奈がやってたのは……レースゲームなんですけど……」

歌織「ええ、大丈夫よ。こう見えても運転には自信があるの」ﾌﾝｽｯ

杏奈「えっと、こうやって……ボタンを押すと進んで、こっちだとブレーキで……傾けるとそっちに曲がります……」

歌織「えっと、これがアクセルで、これがブレーキ。これがハンドルなのね。ギアとかクラッチとかは？」

杏奈「……？　えっと、よくわからないけど、多分ないと、思います……」

歌織「そう……。とりあえずやってみるわね！」

杏奈「ファイト、です……！」

歌織「さあ行くわよ～！」

杏奈「……」ﾜｸﾜｸ

歌織「～♪　うふふ、結構楽しいわねこれ」ﾋﾟｺﾋﾟｺ

杏奈「……歌織さん、すごくうまい、ね……」

歌織「うふふ、ありがとう。ゲームだと何も気にしないで飛ばせて楽しいわね♪」ﾋﾟｺﾋﾟｺ

杏奈(歌織さんが運転する車には乗らないようにしよう……)

歌織「やった一位だわ！」

杏奈「おめでとう、ございます……！」

歌織「これ杏奈ちゃんと一緒にできたりするの？」

杏奈「はい、えっと……ちょっと待ってくださいね、確かコントローラーがこっちに……あった……！」ｶﾞｻｺﾞｿ

歌織「じゃあ、一緒にやりましょう！」ﾜｸﾜｸ

杏奈「杏奈、手加減はしない、よ……！」

歌織「私だって負けないから！」ﾜｸﾜｸ

杏奈「じゃあコントローラーつないで……歌織さん、行くよ……！」

歌織「ええ！」

杏奈「……！」ﾋﾟｺﾋﾟｺ

歌織「あっ、えいっ！」ﾋﾟｺﾋﾟｺ

杏奈「ふ～……危なかった……」

歌織「うぅ……もう一回！　次は負けないから！」

杏奈「いいよ、杏奈も負けない、から……」

杏奈「ふぅ～、二連勝……！」ﾌﾞｲｯ

歌織「うぅ……！　もう一回！　もう一回！！」

杏奈「いいよ、何度だって……迎え撃ちます……！」

星梨花「あ、あのお二人とも……そろそろレッスンのお時間なんですけど……」

杏奈「えっ？　あっ」

歌織「うぅぅ……杏奈ちゃん！　レッスンが終わったらリベンジしてもいいかしら！」

杏奈「うん……いい、よ」

星梨花「……あ、あの……」

杏奈「星梨花ちゃんも、一緒にやる……？」

星梨花「いいんですか！？　私、ゲームってやったことなくって……」ﾊﾟｱｯ

杏奈「うん、じゃあレッスンが終わったらね」

星梨花「はい！」

歌織「じゃあレッスンに行きましょうか」

星梨花「あ、あとプロデューサーさんから伝言です！　レッスン場が少し遠くの場所を予約してるらしいので歌織さんが車で送迎してくださいって」

杏奈「えっ」

歌織「あらそうなの？　じゃあ社用車の鍵を借りてくるわね」ﾙﾝﾙﾝ

杏奈「あ、杏奈……帰る……」

星梨花「えっ！　杏奈ちゃんダメですよ！　レッスンはちゃんと受けないと！」

杏奈「うぅ……」

歌織「さ、二人とも行きましょうか」

星梨花「はい！」　

杏奈「あ、安全運転で……お願いします……」

歌織「ええ、もちろん♪」

杏奈(……楽しそうな雰囲気が……不安……！)

星梨花「……？　杏奈ちゃん、どうかしたんですか？」

杏奈「ううん……なんでもない……生きて帰ろうね……」

星梨花「……？」

歌織「二人ともー、早く乗っちゃってー」

星梨花「はーい！　杏奈ちゃん、行きましょう！」

杏奈「神よ……」ｵｲﾉﾘｰ

ちゃんと安全運転してくれて無事レッスン場につきましたとさ

これで終わりです

ありがとうございました

乙織さん