一夏「俺、デブは嫌いなんだ」
お相撲さん(TV)「どすこーい! どすこいどすこーい!」
一夏「見てみろよ。あれ。暑苦しいったらありゃしないよな」
セシリア「そ、そうだったんですの。テレビに映ってらっしゃる力士の方の」
一夏「女の子だって太ってるのは嫌だけどさ」
セシリア「……!」ガタッ
一夏「おわっ⁉︎ さっきからどうしたんだ? 様子が変だぞ!」
セシリア「い、一夏さんっ! 女子に軽はずみな体重の話は厳禁ですわ!」
一夏「いや、でもセシリアはそんな心配」
シャルロット「なんの話?」ヒョイ
一夏「ああ、なんだ。シャルも昼飯か」
シャルロット「うん。ボクもご一緒させてもらっていいかな、えへへ……セシリア、どうしたの? 座ったら?」
セシリア「けっこうです! ちょっと、その、食欲がありませんので失礼します!」ガチャン コツコツ
シャルロット「え、まだ半分も食べてなかったのに……一夏、セシリアになんか言った?」
一夏「いや、思い当たる節はなにも」
シャルロット「ほんとかなぁ」
一夏「なんだよ。テレビを見ながら、[ピザ]は嫌いだって言っただけだって」
シャルロット「はぁ……。いちかぁ……女の子の前でそんなこと言っちゃだめだよぉ~」
一夏「どうしてだめなんだ?」
シャルロット「体重は気にするからね。それで? 一夏は痩せてる子がいいの?」もぐもぐ
一夏「あぁ、[ピザ]は嫌だな。でも、シャルも――」
シャルロット「ごちそうさま」カチャ
一夏「お、おい。まだちょっとしか」
シャルロット「な、なんだか今日はお腹いっぱいになっちゃってさぁ~」
一夏「体調でも悪いのか?」
シャルロット「心配してくれるの……?」
一夏「ああ、もちろんだ」
シャルロット「え、そ、それって、どして……?」
一夏「もちろん! シャルは大切な仲間だからな!」
シャルロット「な、仲間……。そ、そうだよね……あは、あはは……」ショボン
一夏「悩みがあったらなんでも聞くからさ!」ポン
シャルロット「ありがとう」
一夏「それで、体調は本当に平気なのか?」
シャルロット「うん。大丈夫。問題なのは、恋する病、なんちゃって」
一夏「……?」
シャルロット「もぉ! どうして聞いてほしいときに聞こえてないんだよぉ!」バンッ
一夏「おわぁっ⁉︎」